ジョージアで反LGBT法が成立、ロシアに追随し同性婚など禁止…EU加盟遠のく

 AP通信によると、旧ソ連構成国ジョージアで3日、性的少数者(LGBT)などの権利を制限する法律が成立した。LGBTへの規制は6月成立した外国から一定の資金援助を受ける団体を規制する「外国の代理人法」に続き、ロシアに追随する動きだ。ジョージアが目指す欧州連合(EU)への加盟が遠のくのは確実な情勢だ。

ジョージアの国旗

 成立したLGBT規制法は同性婚や同性カップルによる養子縁組、性別適合手術、公の場でのLGBTなどの宣伝をそれぞれ禁止する。与党「ジョージアの夢」が法案を提出し、賛成多数で可決。親欧米派のサロメ・ズラビシビリ大統領が署名を拒否したが、与党寄りの議長の署名で成立した。

 ジョージアは多くの国民がEU加盟を支持する一方、LGBTの権利拡大など欧米のリベラルな価値観への抵抗もある。規制法は今月26日の議会選に向け、与党が保守層の支持を固める狙いもあったとみられる。ロシアでも昨年、最高裁が性的少数者に関する市民運動を過激派の活動と認定し、禁止する判決を下している。

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