南シナ海・スカボロー礁でパトロール中のフィリピン当局機、中国軍ヘリが接近・追尾

 【プノンペン=安田信介】フィリピン当局は25日、南シナ海で同国と中国が領有権を争うスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近を比漁業水産資源局の航空機が23日にパトロール中、中国海軍のヘリコプターが接近し、追尾したと発表した。スカボロー礁は中国が2012年にフィリピンから奪い、実効支配を続けている。

中国の国旗

 発表によると、比機は無線で安全な飛行距離を保つよう呼びかけたものの応答はなく、ヘリは約50メートルまで接近した。同日午後に比機が再びパトロールを行っていたところ、同じ中国軍のヘリが接近して、追尾したという。

 比メディアによると、スカボロー礁上空では21日にも中国の軍用ヘリが比機に接近した。8月には、同礁付近を飛行中だった比機に中国軍機が、強い光と熱を発するフレアを至近距離で発射した。

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