トランプ氏を暗殺未遂の容疑者、イランへの敵対政策に不満か…知人へ手書きメモ託す

 【ニューヨーク=山本貴徳】米共和党のトランプ前大統領を狙った2度目の暗殺未遂事件で、ライアン・ラウス容疑者が数か月前に「トランプ氏に対する暗殺の試みだった」などと殺意を示す手書きのメモを残していたことが23日、明らかになった。検察当局が裁判所に提出した文書から判明した。

23日、米ペンシルべニア州で演説するトランプ前大統領(AP)

 メモは事件の数か月前に容疑者から箱を預かった人物が事件後に中身を調べたところ、弾薬などと一緒に見つかった。「世界」へ宛てたメモには、暗殺の試みについて「期待に応えられなかった」と未遂に終わることを予測したような記述があった。「やり遂げた人に15万ドル(約2200万円)を提供する」とも書かれていた。トランプ氏が大統領在任中、イランに敵対的な政策を進めていたことへの不満も記していた。

 また、容疑者の車からは、トランプ氏が今年8~10月に訪れた場所や、訪れる可能性のある場所に関する手書きのリストも見つかったという。

 ラウス容疑者は、銃の不法所持などの疑いが持たれている。罪状認否は今月末にも行われる予定で、検察側は暗殺未遂に関連した容疑でも訴追する見通しだ。

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