ロシアに融和的なハンガリー首相、キーウ訪れ露との一時休戦を提案…ゼレンスキー氏は無反応

 【ベルリン=中西賢司】ロシアに融和的なハンガリーのビクトル・オルバン首相は2日、ロシアの侵略を受けるウクライナの首都キーウを訪問した。オルバン氏のウクライナ訪問はロシアの侵略後初めてとなった。

 ロイター通信などによると、オルバン氏はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、ロシアとの和平協議実現に向け、一時休戦の検討を呼びかけるなど持論を展開した。

 オルバン氏が独自の主張を展開したのは、ゼレンスキー氏との会談後の共同記者会見だった。ウクライナはロシアの占領を容認する形での和平や停戦を拒否しており、ゼレンスキー氏は記者会見の場ではオルバン氏の呼びかけに反応しなかった。

 ハンガリーは北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の加盟国だが、天然ガスなどを依存するロシアとの協力関係を重視し、ウクライナのEU加盟や、軍事・財政支援に否定的だ。オルバン氏は、ハンガリーが今月、輪番制のEU議長国に就任したことを機に、ウクライナを訪問した。

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