ミャンマーでイオングループの邦人男性が拘束…当局が定めた価格より高くコメを売った疑い

 【バンコク=井戸田崇志、佐藤友紀】流通大手「イオン」(千葉市)は1日、ミャンマーでスーパーを運営する現地法人「イオンオレンジ」の商品本部長・笠松洋さん(53)がミャンマー当局に拘束されたと明らかにした。

 ミャンマー軍事政権は6月30日、当局が定めた価格より高くコメを販売する違反があったとして、笠松さんと複数のミャンマー人を拘束したと発表した。軍事政権は、笠松さんらスーパーの担当者が当局の設定より51~70%高くコメを販売したと主張した。

 在ミャンマー日本大使館によると、笠松さんはヤンゴン市内の警察署で取り調べを受けており、大使館が解放を呼びかけている。

 ミャンマーでは2021年のクーデター以降、米欧諸国の制裁や経済不安の影響でインフレ(物価上昇)が進んでいる。国軍は「価格上昇の責任は販売業者にある」と主張し、関係者を相次いで拘束してきた。

 林官房長官は1日の記者会見で、ミャンマーでの邦人拘束に関し、「現地当局に早期解放を働きかける」と述べた。邦人の健康状態に問題はないという。

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