ウクライナにパトリオット、アメリカが2セット目を供与へ…数十km先のミサイルや航空機を迎撃

 【ワシントン=田島大志】米紙ニューヨーク・タイムズなど複数の米メディアは、米国がウクライナに対し地対空ミサイルシステム「パトリオット」を追加供与すると報じた。

パトリオット=AP

 ミサイルや航空機を数十キロ・メートルの射程で迎撃する高性能なパトリオットは、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領による2022年12月の訪米時に、バイデン大統領が1セットの供与を表明した。以来、ゼレンスキー氏は再三、追加供与を求めてきたが米国は応じていなかった。

 同紙によると、今回はロシア軍の激しい攻撃を受ける北東部ハルキウ州での防空能力の強化のため、1セットを供与する。米軍の防護のためポーランドに配備しているものを転用する。米国が積極的な姿勢を示すことで、欧州の同盟国が保有するパトリオットのさらなるウクライナへの追加供与を促す狙いがある。

 13日にオースティン国防長官が出席してブリュッセルで開かれたウクライナ支援国会合では、パトリオットを含めた防空能力の強化が協議されたが、米国の追加供与については公表されなかった。

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