イスラエル、ヒズボラ標的に「広範囲の爆撃」開始 レバノン外相、「推定50万人」避難

【ラマラ(ヨルダン川西岸)=佐藤貴生】英BBC放送は25日、イスラエル軍がレバノンで親イラン民兵組織ヒズボラを標的に「広範囲の爆撃」を始めたと報じた。ヒズボラは同日、イスラエル西部テルアビブに弾道ミサイルを発射し、国内西部や中部に空襲警報が発令された。ミサイルは迎撃されたもようだ。双方の攻撃の応酬が続き、英国はレバノンから出国するよう自国民に求めた。

イスラエル軍が大規模攻撃を行った23日以降のレバノンの死者は子供50人を含む約570人となり、負傷者は1800人を超えた。南部の住民が大挙して北部方面に避難する動きが続いている。ハビブ外相は推定50万人が移動したと述べた。

イスラエル軍は24日、レバノンの首都ベイルート南郊を空爆し、ヒズボラのイブラヒム・クバイシ幹部司令官を殺害した。司令官はミサイル・ロケット部隊を率いていた。空爆では少なくとも6人が死亡し、15人が負傷した。

イスラエルのガラント国防相は、大規模攻撃でヒズボラは「深刻な打撃」を受けて弱体化したとの見方を示し、攻撃を継続する意向を示した。

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