イスラエル軍がレバノン空爆、ヒズボラ司令官を殺害…死者は子供50人含む569人に

 【エルサレム=田尾茂樹】イスラエル軍は24日、レバノンの首都ベイルート近郊への空爆で、イスラム教シーア派組織ヒズボラの司令官を殺害した、と発表した。各地のヒズボラ拠点への空爆も続行し、レバノン保健省によると、23日からの死者は、子供50人を含む569人となった。

 イスラエル軍によると、殺害したのはイブラヒム・カビシ司令官ら。カビシ氏は2000年代に軍幹部らが拉致・殺害された事件を主導し、イスラエルへのミサイル攻撃も指揮してきたという。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、24日に軍基地を訪れた際、「ヒズボラへの攻撃を続行する」と述べた。軍報道官は、24日の記者会見で「作戦期間を可能な限り短くするように努めている」と述べた。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は24日、軍の攻撃で職員1人が死亡したと明らかにした。職員が家族と滞在していた建物がイスラエル軍の攻撃を受けた、という。

 ヒズボラは、イスラエル北部の軍基地などを攻撃したと発表するなど徹底抗戦の構えを崩していない。イスラエル軍は、ヒズボラが約300発のロケット弾を発射し、民間人と兵士計6人が負傷したとしている。

ジャンルで探す