中国の小学校前で複数児童はねられる SNSで「社会へ報復」の見方

中国

 中国内陸部・湖南省で19日朝、複数の小学生が学校の校門前で車にはねられる事件があった。国営中央テレビ(CCTV)が報じた。地元の警察当局は男(39)を拘束し、負傷者の命に別条はないと同日夕に発表した。負傷者の人数や年齢は明らかにしていない。

 事件が起きたのは、同省常徳市の小学校前。午前7時半すぎの登校時間とみられ、中国のSNSでは逃げ惑う児童や車の運転手を取り囲んで押さえる住民の様子を映したとみられる動画が出回った。

 深圳のメディアは当局への取材結果として、男が車で校内に突入しようとして、警備員や児童、保護者をはねたと報じている。男はこの学校の保護者ではないという。

 CCTVも「事件」として報じており、故意に児童をはねたとみられる。中国では11日に広東省珠海の車の暴走事件で35人が死亡、16日にも江蘇省無錫の切りつけ事件で8人が死亡している。当局は動機につながる情報を発表していないが、SNS上では今回の事件についても「社会への報復」との見方が広まっている。

 学校は人口518万人の常徳市で経済の中心地に近く、地元メディアによると、2022年の在校生は約2700人だった。(上海=小早川遥平)

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