ポーランド、難民申請の受け付け停止方針 ベラルーシからの流入警戒

ポーランド東部で2024年6月4日、ベラルーシとの国境のフェンス近くを警備する兵士=ロイター

 ポーランドのトゥスク首相が、ロシアの同盟国である隣国ベラルーシ経由で流入する不法移民や難民らへの対策として、難民申請の受け付けを一時停止する方針を打ち出した。ロシアなどが、「国境の不安定化を図ろうとしている」と警戒しているためだ。難民支援団体からはこの方針に懸念の声が上がるが、17日の欧州連合(EU)の首脳会議では支持することで一致した。

 トゥスク氏は12日に発表した不法移民対策の一環で難民申請の権利を一時停止する方針を明らかにしていた。ポーランド東部ではベラルーシ側から不法移民らが越境しようとする動きが続き、国境警備を強化。移民らを送り込むことで混乱を招こうとしていると非難してきた。この日の声明でもロシアのプーチン大統領やベラルーシのルカシェンコ大統領らの名前を挙げ、「難民として保護される権利が、どのように利用されているのか我々はよく知っている」と批判した。

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