ASEANが恐れる米中対立のミャンマー飛び火 首脳ら打開策探る

東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議に出席した各国の首脳ら=2024年10月9日、ラオス・ビエンチャン、大部俊哉撮影

 ラオスの首都ビエンチャンで9日、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれ、焦点の一つであるミャンマー内戦をめぐり、事態の悪化を食い止めるための新たな方策について協議した。

 ミャンマーでは3年前の軍事クーデターで全権を握った国軍と、民主派や少数民族系の武装勢力の間で内戦状態が続く。人権団体によると、国軍による弾圧で5千人以上が死亡している。ASEANは「暴力の即時停止」や「すべての当事者間の対話」など5項目の履行を国軍に要求する一方、国軍幹部のASEAN会議への参加を拒否。ミャンマーからは今回の首脳会談に、事務方の外務次官が出席した。

 ASEAN内では、国軍が一切の妥協を拒み、手詰まり状態となっていることに対し、「ミャンマーはASEANに耳を傾けるべきだ。加盟国なのだから」(マレーシアのムハマド外相)といらだちや焦りが深まっている。

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