イスラエル軍、レバノン地上侵攻の可能性に言及、米仏は停戦案協議

レバノン南部の街で2024年9月25日、イスラエル軍の空爆で黒煙が上がっていた=ロイター

 イスラエル軍のハレビ参謀総長は25日、レバノンと国境を接するイスラエル北部での演習を視察した際、兵士らに対し、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの空爆について「敵の領内に入るための準備であり、ヒズボラを弱体化させるためでもある」と話し、レバノン領内への地上侵攻の可能性を示唆した。米仏などは停戦に向けた外交努力を続けている。

 AFP通信によると、イスラエル軍によるヒズボラを狙った25日の空爆で、少なくとも72人が死亡した。23日からの死者は630人を超えたとみられる。

 バイデン米大統領は25日、米ABCの番組で、中東の情勢について「全面戦争になる可能性がある」と述べた。同時に「地域全体を根本的に変える解決策を実現するチャンスがまだあると考えている」と語った。米国防総省報道官は同日、イスラエル軍のレバノン地上侵攻は差し迫っていないと述べたが、情勢の沈静化にむけて「米政府は最大限の圧力をかけている」と述べた。

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