ロシア南部ダゲスタン襲撃、死者20人に 国内不安定化に懸念

ロシア南部ダゲスタン共和国で2024年6月24日、襲撃現場を訪れ、ロシア正教会の聖職者を慰めるセルゲイ・メリコフ共和国首長(中央左)。共和国当局のSNSから=AP

 ロシア南部ダゲスタン共和国の地元当局は24日、同共和国で23日に起きた教会や警察施設などへの襲撃事件の死亡者が20人に達したと発表した。事件の背景は不明だが、ロシア連邦捜査委員会はテロ事件として捜査を開始。ロシアでは3月にモスクワ郊外の襲撃事件で140人以上が死亡しており、ウクライナ侵攻が続くなか、ロシアの国内情勢の不安定化を懸念する声もある。

 事件が発生したのは現地時間の23日午後6時ごろ。ロシアメディアによると、自動小銃を持った男らが首都マハチカラと、約100キロ南東のデルベントでロシア正教会やシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)、警察施設を襲撃し、一部で火を放った。両都市の中間にあるセルゴカラでも、警察車両への発砲で警官が負傷したという。

 両都市では警官隊と激しい銃撃戦となった。地元当局が死者20人と発表する一方、連邦捜査委員会は警官15人と民間人4人が死亡と明らかにした。民間人のうち2人は司祭と警備員だった。負傷者は20人以上という。

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