金正恩氏、建設現場で激怒…国家建設監督相の処分を指示
北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)が11日と12日に、両江道(リャンガンド)三池淵(サムジヨン)市の建設事業を現地指導した。朝鮮中央通信が14日、伝えた。
朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員会委員の金徳訓(キム・ドックン)内閣総理と趙甬元(チョ・ヨンウォン)、李日煥(リ・イルファン)、金才龍(キム・ジェリョン)の各氏をはじめとする党中央委員会の主要幹部が同行した。
金正恩氏は「建設者たちが三池淵市を革命伝統教育の威力ある拠点、文化的な山間都市の典型としてより完璧(かんぺき)に建設するための重要計画事業において責任ある努力を傾け、立派な成果を収めた」と高く評価した。
一方、「建設過程で現れた指導幹部の無責任さとそれによって生じた一連の重大な偏向」について厳しく指摘したという。
金正恩氏は、「この部門の活動家たちは党中央と政府の要求と指示、警告を聞き流していると述べ、国家建設監督省の責任幹部という者が最も重視されている三池淵市の公共施設の竣工検査に一切関与しなかった一つの事実をとってみても、思想的弛緩と職務怠慢がどの程度に至ったのかがよく分かる」と語った。
また、「国家建設監督相の李順哲(リ・スンチョル)は竣工検査が始まった昨年12月から現在までたった一度も三池淵市に出かけず現地指揮部の活動家だけに放任し、国家建設監督省の前副相という者は現地に居座って無責任な態度で無為徒食したが、彼らは国家と人民に奉仕しようとする観点が全くなく、国家公務員としての初歩的な道徳や資格もないけしからぬ連中であると厳しく指摘し、彼らを権利停止させ、直ちに法機関に引き渡して調査するよう指示した」という。
さらに、「三池淵市建設指揮部の竣工検査委員会のメンバー全員を活動停止させて厳格に問題視し、建設部門政治グループの責任者を務めている党中央委員会組織指導部の副部長を降職させるよう指示した」という。
金正恩氏は、「大規模スキー観光休養地の建設事業を2年間に推進する問題を討議し、北胞胎山を中心にスキー場と観光休養地を建設し、三池淵空港を改修し、観光鉄道を敷設するための段階別課題、そして三池淵市の観光資源を効率的に開発、利用するための方向と方途」を明らかにしたという。
また、「北胞胎山地区のスキー観光休養地を、わが党の人民大衆第一主義建築理念が完璧に具現され、人民に奉仕し、人民の要求がはっきり反映された人民が好んで利用する人民の文化休養地に立派にうち建てる」と語った。
そのうえで、「「われわれが構想しており、必ず近い将来に完成すべき白頭山観光文化地区は、おそらく友好的な外国の友人たちにも独特な魅力を感じさせる観光地になるということは疑う余地もない」と述べた。
07/16 16:02
デイリーNKジャパン