「Android 16」開発者プレビューのバージョン1公開で再び「通知クールダウン」登場
モバイルOS「Android」の最新版となる「Android 16」の、開発者プレビューのバージョン1が公開されました。Android 15の開発版に存在しつつ正式版では採用が見送られた「通知クールダウン」機能が再び登場しています。
Android Developers Blog: The First Developer Preview of Android 16
https://android-developers.googleblog.com/2024/11/the-first-developer-preview-android16.html
More frequent Android SDK releases, and a look into updates on Android - YouTube
The first Android 16 developer preview just landed: Here’s what you need to know
https://www.androidpolice.com/android-16-developer-preview/
Androidは例年、4月から6月にかけて開発者プレビューが公開され、続いて8月から10月に正式版が公開されるというスケジュールになっていましたが、「Android 16」ではスケジュールが前倒しになり、正式版が2025年4月~6月ごろのリリース予定であることが発表されています。
「Android 16」は例年より早い2025年第2四半期にリリース予定、Pixel 10シリーズに発売当初から搭載される可能性も - GIGAZINE
開発者プレビューの公開も前倒しになり、2024年11月20日にバージョン1が公開されました。注目すべき新機能・変更点として挙げられているのは4点。
◆1:メジャーリリースとマイナーリリースを判別する新API
Androidアプリは「SDK_INT」定数を用いて実行中のAndroidのバージョンを判別することができます。Android 16の場合、安定版リリース前までは「BAKLAVA」、安定版リリース時に「36」と判別されるようになります。
Android 16では「SDK_INT_FULL」定数によってメジャーリリースとマイナーリリースも判別するほか、マイナーSDKバージョンも確認できるようになります。
◆2:写真選択ツールの埋め込み
Android 13以降のAndroidには「写真選択ツール」が搭載されていますが、「アプリに直接統合できない」という理由で多くのアプリへの導入を見送ってきました。しかしGoogleは「アプリによるメディアライブラリへ不必要なアクセス」を取り締まる方針で、改めてアプリ開発者に、写真選択ツールを使うよう求めています。
Android 16では新しいAPIを使用して写真選択ツールを埋め込むことが可能で、プライバシーを維持しつつ新たなユーザー体験を実現できるとのこと。なお、実際に写真選択ツールを埋め込むにはGoogleによる新しいAndroid Jetpackライブラリのリリースが必要だそうです。
◆3:医療記録
「Health Connect」アプリの開発者向けプレビューに、医療記録をサポートするAPIの初期バージョンが追加されています。これにより、アプリは明示的なユーザーの同意を得て、FHIR形式の医療記録の読み書きが可能となります。医療記録をサポートするAPIは早期アクセスプログラムとして提供中です。
◆4:プライバシーサンドボックス
「プライバシーを保護されている」ことをユーザーが認識できる技術を開発するための継続的取り組みの一環として、Android 16には最新版のプライバシーサンドボックスが搭載されています。
プライバシーサンドボックス: プライバシー保護を強化したウェブのための技術です
https://privacysandbox.com/intl/ja_jp/
また、Android 15の開発版でテストされつつも安定版には搭載されなかった「通知クールダウン」も再び採用されています。「通知クールダウン」は、同じアプリから連続で通知が来る場合に、だんだん通知を減らしていくという機能。「SNSでうっかりバズってしまって通知が鳴り止まない」という場合でも、端末が自動的に通知をセーブしてくれるので、通知に苦しめられることがなくなるというわけです。
今後は、2024年12月に開発者プレビューのバージョン2が公開され、2025年1月から4月にベータ版のバージョン1から4が順次公開される予定です。
11/20 20:00
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