「MetaによるInstagramとWhatsAppの買収はライバルつぶし」とFTCがMetaを訴えた訴訟の進行を連邦地裁が承認
アメリカ連邦取引委員会(FTC)がFacebook(現Meta)を独占禁止法違反の疑いで提訴していた件で、コロンビア特別区地方裁判所のジェームズ・ボアズバーグ判事が、訴訟を進めることを認めました。
Case 1:20-cv-03590-JEB Document 383 Filed 11/13/24
(PDFファイル)https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.dcd.224921/gov.uscourts.dcd.224921.383.0_1.pdf
Meta will face antitrust trial over Instagram, WhatsApp acquisitions | Reuters
https://www.reuters.com/legal/meta-will-face-antitrust-trial-over-instagram-whatsapp-acquisitions-2024-11-13/
米メタ、独禁法違反の裁判に直面 インスタグラムとワッツアップ買収巡り | ロイター
https://jp.reuters.com/world/us/MHE46L6IGVMVNNQT3KHJCQIYWQ-2024-11-13/
FTC gets green light to continue its antitrust case against Meta - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2024/11/13/meta-ftc-antitrust/
Meta must face FTC trial that could separate Instagram and WhatsApp - The Verge
https://www.theverge.com/2024/11/13/24295637/meta-must-face-ftc-antitrust-trial-instagram-whatsapp
FTCは2020年12月に、Facebook(以降、2021年10月に改名したMeta表記)を独占禁止法違反の疑いで提訴しました。
FTCは、Metaによる2012年のInstagram買収、および2014年のWhatsApp買収を、Metaが独占的地位を守るために競争相手をつぶす目的で行ったものだったと主張しています。
Facebookが独禁法違反で起訴される、InstagramやWhatsAppの売却要求も - GIGAZINE
提訴されたMetaは「両社の買収はFTCが承認したものだった」「FTCはMetaがSNS市場で独占的な立場にあることを示さず、両社の買収により消費者に害を与えたことも立証していない」と反論し、「MetaはInstagramとWhatsAppに多額の投資を行い、世界中のユーザーに利益をもたらした」と主張しました。
コロンビア特別区地方裁判所のボアズベルグ判事は2021年6月、FTCによる訴えを一度は棄却しましたが、FTCは再提出期限までに訴状を修正して再提訴。Metaも再棄却を求めていました。
ボアズベルグ判事は提訴内容について、「最初のものはスタート地点からつまづいていたが、修正版ははるかに確実で詳細な事実に基づいて主張を行っている」と評価。今回はMetaによる棄却の求めを退け、訴訟の進行を認めました。
ただし、FTCが主張していた「Metaは支配的地位を守るために、『競合しない』という約束を交わさなかった開発者に対してアクセスの制限を課した」という点は却下されています。
Metaの広報を担当するクリストファー・セグロ氏はニュースサイトのThe Vergeに対し、「InstagramとWhatsAppの買収が消費者にとっていいものであったことが裁判で示されることを確信しています。FTCが買収についての調査を行い承認してから10年以上が経過し、MetaはYouTube、TikTok、iMessage、その他多くのサービスと競合しているという明白な証拠があります。にもかかわらず、FTCは、いかなる合意も最終決定ではなく、企業はイノベーションを起こすことで罰せられる可能性があるという、誤った主張を続けています」と、FTCを非難する内容のコメントを発表しています。
11/15 07:00
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