Appleが「Final Cut Pro 11」をリリース、「グリーンバック不要で被写体分離」「字幕生成」など多様なAI機能が追加される

Appleが動画編集アプリ「Final Cut Pro」と楽曲制作アプリ「Logic Pro」のバージョンアップを2024年11月13日(水)に発表しました。Mac版Final Cut Proには「グリーンバック不要で被写体を分離する機能」を含む複数のAI機能が追加されています。
Final Cut Pro 11 begins a new chapter for video editing on Mac - Apple
https://www.apple.com/newsroom/2024/11/final-cut-pro-11-begins-a-new-chapter-for-video-editing-on-mac/
◆Final Cut Pro 11
Final Cut Pro 11に追加されたAI機能「マグネティックマスク」を使えば、グリーンバック不要で動画内の被写体をキレイに切り抜くことができます。

また、字幕を自動生成するAI機能「キャプションに文字起こし」も搭載されています。

さらに、空間ビデオの編集機能も追加されました。Apple Vision ProやiPhone 15 Pro以降のiPhoneシリーズで撮影した空間ビデオを読み込み、カラー補正やエフェクト追加などの編集作業を実行できます。以下は、左目と右目で見る動画を左右に分割して表示したものです。

ほかにも、クリップの高さをタイムラインに一致させる「縦方向にズームして合わせる」が追加されたり、Appleシリコン向けの最適化が施されたりと、多様なアップデートが含まれています。
◆iPad用Final Cut Pro 2.1
iPad用Final Cut Pro 2.1には、機械学習を用いて動画や画像の色味を自動的に改善する「ライトとカラーの補正」が加わりました。

「水彩画」「クレヨン」「万年筆」「モノラインインク」といったブラシを使って動画内に直接文字やイラストを描き込む機能も追加されています。

さらに、「90fps」「100fps」「120fps」といった高フレームレートのタイムライン編集に対応したほか、Apple Pencil Pro使用時に触覚フィードバックを送る機能も追加されています。
◆Final Cut Camera 1.1
Final Cut Camera 1.1では、動画をLog撮影する際にLUT適用後のプレビューを確認できるようになりました。さらに、動画のファイルサイズが削減されたほか、iPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxで4K・120fps撮影が可能となりました。

◆Logic Pro for Mac 11.1およびiPad用Logic Pro 2.1
Logic Pro for Mac 11.1とiPad用Logic Pro 2.1には、新たなプラグイン「Quantec Room Simulator」が追加されました。これにより、楽曲に自然な音響空間を追加できます。