世界初となる12層で容量36GBのHBM3E製品の大量生産をSKハイニックスが開始したと発表


半導体製造メーカー・SKハイニックスが、世界で初となる12層のHBM3E製品の大量生産に入ったことを明らかにしました。12層構造により容量はHBM(広帯域幅メモリ)として最大の36GBとなり、1年以内には顧客向けに製品供給が行われる見通しです。
SK hynix Begins Volume Production of the World’s First 12-Layer HBM3E
https://news.skhynix.com/sk-hynix-begins-volume-production-of-the-world-first-12-layer-hbm3e/


SK Hynix Is Mass Producing 12-Layer 36GB HBM3E for Memory Hungry AI Workloads | HotHardware
https://hothardware.com/news/sk-hynix-mass-producing-12-layer-hbm3e-memory
SKハイニックスは2013年に世界で初めてHBMをリリースして以来、第1世代製品(HBM1)から第5世代製品(HBM3E)までのラインナップ全体の開発と供給を行っている世界唯一の企業だとのこと。
これまでHBMの最大容量は3GB DRAMチップを8層重ねた24GBでしたが、SKハイニックスは同じ厚みで12層重ねることにより、容量を50%アップさせました。厚みの実現のために、DRAMチップは以前より40%薄くなっています。転送速度は最大で9.6Gbpsだとのこと。
SKハイニックスは、薄いチップをさらに多く重ねることに対する構造上の問題を、チップ間に液体の保護材を注入して硬化させる高度なMR-MUF技術により解決。第4世代製品(HBM3)に比べて放熱性能が10%高まり、反りに対する制御も強化され、製品の安定性と信頼性を確保しているとのこと。
SKハイニックスの社長でAIインフラの責任者でもあるキム・ジュソン氏は「世界一のAIメモリプロバイダーとして、AI時代の課題を克服する次世代のメモリ製品を地道に準備していきます」と語りました。

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