サム・アルトマンのWorldcoinは虹彩スキャンデータに関するプライバシー上の懸念にどう対処しているのか?

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OpenAIを創業したサム・アルトマン氏が手がけるWorldcoinプロジェクトはプライバシー面を懸念されて世界各地でサービス停止命令や捜査を受けています。そんなWorldcoinプロジェクトがどのように政府や活動家の懸念を和らげようとしているのかについてウォール・ストリート・ジャーナルが報道しました。
Sam Altman’s Worldcoin Is Battling With Governments Over Your Eyes - WSJ
https://www.wsj.com/tech/sam-altman-openai-humanness-iris-scanning-4d0e1dab
Worldcoin's Iris-Scanning Tech Faces Global Pushback
https://www.pymnts.com/news/biometrics/2024/worldcoins-iris-scanning-tech-faces-global-pushback/
Worldcoinプロジェクトの「World ID」は虹彩をスキャンすることで本物の人間であることを証明する仕組み。World IDに登録しているユーザーには仮想通貨であるWorldcoin(WLD)が配布されるという特徴があり、記事作成時点で640万人以上がWorld IDに登録しています。

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虹彩をスキャンしてデータベースを作成するという仕組み上、個人情報の取り扱いが問題になることも多く、ケニアやスペインでは当局の命令によりサービスが一時停止したほか、香港やアルゼンチンなど10以上の行政組織から捜査を受けました。
Worldcoinは「データはユーザーのスマートフォンと虹彩スキャン装置である『Orb』との間で暗号化してやりとりされ、サーバー側であるバックエンドにおいて個人のデータを復号することは不可能」と主張。実際にOrbのソフトウェアをオープンソース化し、Orbにおける画像処理とプライバシー管理の透明性を誰でも検証できるようにしています。
OpenAIのサム・アルトマンが手掛ける仮想通貨「Worldcoin」が生体認証装置Orbのソフトウェアをオープンソース化 - GIGAZINE

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ドイツ・バイエルン州のデータ規制当局のトップであるミヒャエル・ウィル氏は生体認証データが改ざんできないことを念頭に、「誰かがあなたの特定の虹彩写真を入手したら、匿名性を保つことは決して不可能になります」とデータが流出した際の「取り返しのつかなさ」を懸念していることをウォール・ストリート・ジャーナルに対して語りました。
Worldcoinはデータベースに保存された虹彩コードをユーザーが永久に削除できるようにするなどプライバシーの保護に注力。新たなシステムでは虹彩コードを分割して別々の暗号化データベースに保存することで全サーバーへのアクセス権と組み合わせキーを持っている人だけが虹彩コードを取得できるようになっていると述べられています。
Worldcoinの最高プライバシー責任者ダミアン・キアラン氏は、「私たちは利益のためにデータを収集するわけではありません。データを販売するわけでもありません。実際、データが誰のものか分からないので、販売することはできません」とプライバシー面での安全性をアピールしました。

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