Facebookに批判的なコラムを掲載した非営利メディアがブロックされてしまう、Metaは「セキュリティエラーだった」と釈明

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アメリカ・カンザス州の非営利メディアであるKansas ReflectorがFacebookに対して批判的なコラムを掲載したところ、Facebookやその他のMetaが保有するSNSでKansas Reflectorへのリンクが数時間にわたりブロックされてしまう事態が発生しました。その後、Kansas Reflectorのブロックは解除されましたが、Metaに対する批判の声が上がっています。
Facebook has blocked Kansas Reflector. Here's what we're doing, and how you can help. • Kansas Reflector
https://kansasreflector.com/2024/04/04/facebook-has-blocked-kansas-reflector-heres-what-were-doing-and-how-you-can-help/

Facebookに批判的なコラムを掲載した非営利メディアがブロックされてしまう、Metaは「セキュリティエラーだった」と釈明 - 画像


Meta is accused of censoring a non-profit newspaper and an independent journalist who criticized the company | CNN Business
https://edition.cnn.com/2024/04/05/tech/meta-nonprofit-newspaper-independent-journalist-alleged-censorship/
Meta briefly blocked a local news organization critical of Facebook | Mashable
https://mashable.com/article/meta-block-kansas-reflector
Kansas Reflectorは現地時間の2024年4月4日、「気候変動に関するドキュメンタリー映画の広告をFacebookに出そうとしたところ、『社会問題・選挙・政治に関する広告のポリシーに準拠していない』として広告が拒否されてしまった」という内容のコラムを掲載しました。コラムでは、Facebookやその親会社であるMetaが気候変動などのコンテンツを制限しており、民主主義に悪影響を及ぼしている中で、ローカルメディアの重要性が高まると論じています。
このコラムが掲載された後の4月4日の8時20分~50分にかけて、FacebookはKansas Reflectorのウェブサイトへのリンクに「サイバーセキュリティ上の脅威」というフラグを立て、リンクを含む投稿を削除しました。この動きはKansas ReflectorのFacebookページだけでなく、リンクを共有したその他のユーザーページにも影響を及ぼしたとのことです。
Kansas Reflectorには多くの読者から投稿が削除されたという報告が寄せられたほか、なぜKansas Reflectorへのリンクに「サイバーセキュリティ上の脅威」のフラグが立ったのかについて問い合わせが殺到しました。これに対しKansas Reflectorは、「私たちがハッキングされたことはなく、ウェブサイトもサイバーセキュリティ上の脅威をもたらしていません。あなたとそのデバイスは、私たちのウェブサイトを読んだり共有したりしている間も安全です」と説明しています。
Kansas Reflectorへのリンクがブロックされたという報告から約7時間後に、ようやくFacebookなどのプラットフォームでブロックが解除されました。この問題についてMetaの広報担当者であるアンディ・ストーン氏は、「これはKansas ReflectorによるMetaへの批判とはまったく関係のない誤りであり、その後この誤りは取り消されました。Kansas Reflectorとその読者の皆様に、この誤りについておわび申し上げます」とX(旧Twitter)で返信しています。
This was an error that had nothing to do with the Reflector’s recent criticism of Meta. It has since been reversed and we apologize to the Reflector and its readers for the mistake.— Andy Stone (@andymstone) April 4, 2024
その後、フリージャーナリストのマリサ・カバス氏は問題が起きた翌日の4月5日に、Kansas Reflectorの許可を受けた上で当該コラムを「Here's the column Meta doesn't want you to see(これがMetaがあなたに読ませたくないコラムです)」というタイトルで、自身のブログ「The Handbasket」に転載する実験を行いました。すると、The HandbasketもMetaのプラットフォームでブロックされてしまいました。
カバス氏は海外メディアのCNNに対し、「私はこれがクールな実験だと思いました」「投稿から数分後、悪意のあるコンテンツとしてフラグが立てられ、削除されたというアラートを受け取りました」と述べています。カバス氏のブログは約2時間にわたりブロックされましたが、5日のうちに復旧したとのことです。
ストーン氏は再びXへの投稿で、「セキュリティエラーにより、Kansas Reflectorへのリンクが一定期間ブロックされました。同じセキュリティ上の失敗により、News from the StatesとThe Handbasketへのリンクもブロックされました」と説明し、一連の事態はあくまでミスだと主張しています。
Due to a security error, links to the @KansasReflector were blocked for a period of time. The same security mistake prompted the blocking of links to @statesnewsroom and The Handbasket/@marisakabas2. https://t.co/y1jgkNjPt3— Andy Stone (@andymstone) April 5, 2024
また、Instagramの責任者であるアダム・モッセーリ氏はBlueskyへの投稿で、「thehandbasket.coを含むいくつかのドメインが誤ってフィッシングサイトとして分類されたようですが、アンディが言及したようにその後修正されました。残念ながら、私たちの規模では安全対策に関して常に誤検知が発生します。ご迷惑をおかけして申し訳ございません」と述べました。

Kansas ReflectorはMetaに問い合わせたものの、ミスが起こった経緯についての詳細な説明を受けることはできなかったそうで、カバス氏もMetaから直接の謝罪を受けていないとのこと。カバス氏は今回の経験から、プラットフォームには多様性が必要であり、Blueskyのような報道の自由を重要視するコミュニティを持つプラットフォームが重要だと主張。そして、大企業の支配を受けていないKansas ReflectorやThe Handbasketのような独立系メディアの重要性も高まっていると訴えました。

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