薄さを追求したサムスン「Galaxy Z Fold Special Edition」が海外限定で登場
サムスンから新たな折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold Special Edition」が韓国で発売されました。同社の折りたたみスマートフォンは今年7月に「Galaxy Z Fold6」が発表され、日本でも発売中です。しかしそれからわずか3か月で新製品が登場したのです。このモデルはいったいどんな特徴があるのでしょうか?
Galaxy Z Fold Special Editionの最大の特徴は本体の厚さです。まず閉じたときの厚みは10.6mmで、1cmちょっとしかありません。普通のスマートフォンにケースを装着した時と同じくらいの厚みなのです。折りたたみスマートフォンは厚みがある、という考えが打ち砕かれます。
そして本体を開くと8インチの大きな画面が現れます。Galaxy Z Fold6は7.6インチでしたからサイズは一回り大型化。2つのアプリを並べて使ったり、ストリーミング動画を見るときなど、より使いやすい大きさになっているのです。
そして開いたときの厚さは4.9mmになりました。8インチのタブレットとしてもここまで薄いモデルはなかなかありません。開いたまま雑誌や書類と一緒に持ち運べてしまいそうな薄さです。なお重さは236gで前モデルより3gの軽量化。本体は大きくなりましたが薄くなった分、わずかですが軽くなりました。
スマートフォンとしての使い勝手も向上しており、閉じたままで手に持つと折りたたみスマートフォンとは思えない大きさと感じます。閉じたときの画面サイズは6.5インチ、縦横比は21:9です。一般的なスマートフォンより若干縦長ですが、この縦横比はソニーのXperiaシリーズなどが採用しているものなので違和感なく使えます。「閉じても普通のスマホ」これがGalaxy Z Fold Special Edition の魅力の1つになります。
またメインカメラは2億画素を搭載しています。サムスンのフラッグシップモデル「Galaxy S24 Ultra」と同じですね。折りたたみスマートフォンはカメラ性能を抑えた製品が多い中で、Galaxy Z Fold Special Editionのカメラは最上位モデルと性能を合わせてきました。
Galaxy Z Fold Special Editionは名前の通り「特別モデル」として出てきました。発売前は「Ultra」や「Slim」といった名前が付けられるとも言われていました。しかし特別モデルという名前からわかるように、全世界で販売されず、韓国のみでの販売になっています。
実はこのモデル、韓国以外に中国でも販売されます。ただし製品名は変わり「Samsung W25」となります。この「W」の名前の付くモデルは中国で高級モデルとして展開しているもので、サムスンが中国で唯一成功している製品となります。ちなみに「心系天下」というブランド名もつけられています。
折りたたみスマートフォンを大手メーカーとしては最初に発売したサムスンですが、今や他のメーカーからも次々と新製品が出てきています。特に2024年に入ってからは折りたたみスマートフォンの薄型化が進み、中国メーカーから続々と極薄モデルが登場しました。中でもHONORの「Magic V3」は開くと4.35mm、閉じると9.2mmという世界最薄のモデルです。
世界一薄い折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を触ってみた
サムスンが中国市場で生き残りを図るためには薄型の折りたたみモデルが必要であり、そのために開発されたモデルがW25であるわけです。そしてそのW25のベースとなるモデルとして、Galaxy Z Fold Special Editionを韓国のみで販売している、ということなのでしょう。韓国のみの販売なのはサムスンの母国ですから新製品に対するポジティブなフィードバックが得られることと、折りたたみスマートフォンのユーザー数が他国より圧倒的に多く、新モデルを追加投入しても既存のGalaxy Z Fold6の売り上げに影響しないと考えたからかもしれません。
実際にGalaxy Z Fold Special Editionは発売と同時に完売し、定期的に予約販売を繰り返していますがすべて売り切れるほどの人気になっているといいます。価格は278万9,600ウォン、30万円を超えますがそれでも品切れになるとは多くのユーザーが薄型モデルをの存体だということでしょう。また海外からも注目を集めており、韓国以外での販売を求める声も高まっています。しかし特別版であるこのモデル、韓国外での販売は予定されていません。
とはいえ薄いモデルを作る技術を持っていることをサムスンは明らかにしました。そのため2025年以降の折りたたみモデルは、現行製品よりも軽量薄型化が図られることでしょう。2025年、もしくは2026年に登場するGalaxy Z Fold新型は、今の普通のスマートフォンよりはるかに薄い製品として登場することが期待できるのです。
富永彩乃+山根康宏 富永彩乃(とみなが あやの) ITジャーナリスト/自撮り端末研究家。日本や海外各国のIT事情、特に海外の最新スマートフォンやビデオコンテンツサービスに精通。海外展示会の取材も積極的にこなし、現地からライブ配信によるレポートや動画撮影・編集も自身で行っている。スマートフォン複数台を常に使いこなし、TVやメディアへの出演も多数。 山根康宏(やまねやすひろ) 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。 この著者の記事一覧はこちら
Galaxy Z Fold Special Editionの最大の特徴は本体の厚さです。まず閉じたときの厚みは10.6mmで、1cmちょっとしかありません。普通のスマートフォンにケースを装着した時と同じくらいの厚みなのです。折りたたみスマートフォンは厚みがある、という考えが打ち砕かれます。
そして本体を開くと8インチの大きな画面が現れます。Galaxy Z Fold6は7.6インチでしたからサイズは一回り大型化。2つのアプリを並べて使ったり、ストリーミング動画を見るときなど、より使いやすい大きさになっているのです。
そして開いたときの厚さは4.9mmになりました。8インチのタブレットとしてもここまで薄いモデルはなかなかありません。開いたまま雑誌や書類と一緒に持ち運べてしまいそうな薄さです。なお重さは236gで前モデルより3gの軽量化。本体は大きくなりましたが薄くなった分、わずかですが軽くなりました。
スマートフォンとしての使い勝手も向上しており、閉じたままで手に持つと折りたたみスマートフォンとは思えない大きさと感じます。閉じたときの画面サイズは6.5インチ、縦横比は21:9です。一般的なスマートフォンより若干縦長ですが、この縦横比はソニーのXperiaシリーズなどが採用しているものなので違和感なく使えます。「閉じても普通のスマホ」これがGalaxy Z Fold Special Edition の魅力の1つになります。
またメインカメラは2億画素を搭載しています。サムスンのフラッグシップモデル「Galaxy S24 Ultra」と同じですね。折りたたみスマートフォンはカメラ性能を抑えた製品が多い中で、Galaxy Z Fold Special Editionのカメラは最上位モデルと性能を合わせてきました。
Galaxy Z Fold Special Editionは名前の通り「特別モデル」として出てきました。発売前は「Ultra」や「Slim」といった名前が付けられるとも言われていました。しかし特別モデルという名前からわかるように、全世界で販売されず、韓国のみでの販売になっています。
実はこのモデル、韓国以外に中国でも販売されます。ただし製品名は変わり「Samsung W25」となります。この「W」の名前の付くモデルは中国で高級モデルとして展開しているもので、サムスンが中国で唯一成功している製品となります。ちなみに「心系天下」というブランド名もつけられています。
折りたたみスマートフォンを大手メーカーとしては最初に発売したサムスンですが、今や他のメーカーからも次々と新製品が出てきています。特に2024年に入ってからは折りたたみスマートフォンの薄型化が進み、中国メーカーから続々と極薄モデルが登場しました。中でもHONORの「Magic V3」は開くと4.35mm、閉じると9.2mmという世界最薄のモデルです。
世界一薄い折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を触ってみた
サムスンが中国市場で生き残りを図るためには薄型の折りたたみモデルが必要であり、そのために開発されたモデルがW25であるわけです。そしてそのW25のベースとなるモデルとして、Galaxy Z Fold Special Editionを韓国のみで販売している、ということなのでしょう。韓国のみの販売なのはサムスンの母国ですから新製品に対するポジティブなフィードバックが得られることと、折りたたみスマートフォンのユーザー数が他国より圧倒的に多く、新モデルを追加投入しても既存のGalaxy Z Fold6の売り上げに影響しないと考えたからかもしれません。
実際にGalaxy Z Fold Special Editionは発売と同時に完売し、定期的に予約販売を繰り返していますがすべて売り切れるほどの人気になっているといいます。価格は278万9,600ウォン、30万円を超えますがそれでも品切れになるとは多くのユーザーが薄型モデルをの存体だということでしょう。また海外からも注目を集めており、韓国以外での販売を求める声も高まっています。しかし特別版であるこのモデル、韓国外での販売は予定されていません。
とはいえ薄いモデルを作る技術を持っていることをサムスンは明らかにしました。そのため2025年以降の折りたたみモデルは、現行製品よりも軽量薄型化が図られることでしょう。2025年、もしくは2026年に登場するGalaxy Z Fold新型は、今の普通のスマートフォンよりはるかに薄い製品として登場することが期待できるのです。
富永彩乃+山根康宏 富永彩乃(とみなが あやの) ITジャーナリスト/自撮り端末研究家。日本や海外各国のIT事情、特に海外の最新スマートフォンやビデオコンテンツサービスに精通。海外展示会の取材も積極的にこなし、現地からライブ配信によるレポートや動画撮影・編集も自身で行っている。スマートフォン複数台を常に使いこなし、TVやメディアへの出演も多数。 山根康宏(やまねやすひろ) 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。 この著者の記事一覧はこちら
11/22 17:07
マイナビニュース