若者に人気のLG製品体験スペースに潜入。家電はAI技術でより便利に - LG韓国本社探訪記
韓国LG電子(以下、LGエレクトロニクス)は、AIをコア技術に据えた家電、そしてAI家電が実現するスマートホームに力を入れています。今回、9月下旬にLGエレクトロニクスが開催したグローバルプレスツアーに参加し、若年層向けのLGブランド体験スペースや、韓国のLGポップアップストアなどを訪問。日本では見かけないユニークな家電を発見しました。
取材協力:LGエレクトロニクス
LGファンを増やす若者向け体験スペースに潜入。どんなところ?
「GROUND 220」は、ソウル永登浦区で2023年12月に開設したLGブランド体験施設。特に若い世代がLG製品に親しめるよう、20代~30代消費者の興味や感性に合わせてLGの最新製品を使ったプログラムを2~3カ月間ごとに実施しています。
1階は製品を販売するポップアップショップ、2階がテーマに沿って展示された体験スペースとなっています。体験スペースは居心地の良い空間を演出したといい、館内で展示しているLG製品はどれでも自由に試用できるとのこと。製品の相談窓口やインフォメーションデスクのほか、LGグッズ販売エリアやカフェも併設。単に商品を購入するだけでなく、実際の生活に沿った展示・試用で具体的なメリットを感じてもらう、というのがGROUND 220の目的です。
利用者もスタッフも若い層が多いことが印象的(訪れる人の75%が20代・30代だそう)。館内は白を基調に清潔で明るく、わからないことや気になる点が気軽に聞ける雰囲気でした。GROUND 220に来館したり開催プログラムに参加したりすることで得られる独自ポイントを使い、特別なクラスやイベントなどに参加できる特典も魅力。来場するモチベーションが上がりそうです。
最新のLG家電が勢ぞろい! LG MEGA STOREでビール醸造機を発見
一方、LGエレクトロニクス本社「LG ツインタワー」の目の前、ソウルの大型デパート「ザ・ヒュンダイ・ソウル」5Fに入居するポップアップストア「LG MEGA STORE」では、最新モデルを含めた幅広いLG家電が勢ぞろい。
ロボット掃除機は実際に動かせるスペースを設けるなど店内は余裕のある広さ。日本未発売の商品も多く、また高級家電ライン「LG SIGNATURE」シリーズは専用の展示エリアを設けるなど、家電好きなら楽しめること間違いなしの場所でした。注目の商品をピックアップして紹介します。
AIで家電を「サービス化」、ThinQで高度なパーソナライズが可能に
LGエレクトロニクスは今回のグローバルプレスツアーで、AI技術を中心とした「スマート・ライフ・ソリューション・カンパニー」へ転換するという方針を改めて示しました。もともとLG製のデジタル家電は、同社のスマートホームプラットフォーム「ThinQ」に対応しており、対応家電をThinQアプリで制御できるようになっています。
9月にドイツ・ベルリンで開催された家電の総合展示会「IFA 2024」で同社は大規模なホームソリューションを展示しましたが、そのコアとなるのがAI技術です。LGがこれまで販売してきた5億台以上の家電やAIソリューション、ユーザーデータなどを集合した膨大な「実生活」のデータから、深いユーザー理解を基に、より快適な生活を送るためのAIサービスを、新たなビジネスモデルとして家電に導入するとしています。
2023年1月のCESでLGは、提供するAIを新たに「Affectionate Intelligence(愛あるインテリジェンス)」と再定義。AIがユーザー体験を引き上げ、家庭のような快適さを家の外でも提供すべく、モビリティや商業スペースなどを幅広く“ライフソリューション”と捉え、事業領域の拡大につなげるとしました。
Affectionate Intelligenceでは、そこに住む人間が手間をかけなくても自動で家電がやるべきことを代行してくれる体験を目指します。この中心に位置するのがLGのAI家電で、例えば冷蔵庫では、ユーザーの使用パターンをAIで学習し、使用回数が少ない夜間はコンプレッサーを制御して節電、使用回数が多い昼間は冷却性能を高めるといったような制御を自動で行います。
さらにIFA 2023でLGは、対応家電に新機能を追加できるThinQ UP 2.0を発表。より高度なパーソナライゼーションや機能追加が可能となるサービスで、サブスクリプション・オプションも用意しています。
Affectionate Intelligenceに対応している製品は、エアコン、洗濯機、乾燥機、Styler、空気清浄機、ロボット掃除機、冷蔵庫、電気レンジ、食器洗い機、浄水器、テレビなど多岐にわたっており、オンデバイスAIチップ「DQ-Cチップ」と専用の家電向けOSも2023年7月に発表。AIが組み込まれた家電を「AI to the Core」としてアピールするほか、今年のIFA 2024でLGは独自のAIエンジンを載せた音声操作対応の家庭用スマートハブ「ThinQ ON」(11月韓国発売、2025年以降欧米でも投入予定)も発表しました。
ThinQ ONは「ThinQ」をサポートするスマートIoT家電につなぐことでAI化できる(ThinQプラットフォームで制御できる)という面白い機能を備えています。
またThinQ ONでは、独自の生成AIソリューション「LG AI Brain」をベースとした最新AIエンジン「FURON(フューロン)」とMicrosoft AzureベースのChatGPTが、ユーザーとの自然言語会話に対応。それぞれが複雑に作用してユーザーからの声掛けに応答するそうです。今後、LGは「Affectionate Intelligence」を生成AIベースのサービスに進化させ、スマートホームにとどまらず、モビリティやオンラインを含むさまざまな分野や空間に広げていくとしています。
取材協力:LGエレクトロニクス
LGファンを増やす若者向け体験スペースに潜入。どんなところ?
「GROUND 220」は、ソウル永登浦区で2023年12月に開設したLGブランド体験施設。特に若い世代がLG製品に親しめるよう、20代~30代消費者の興味や感性に合わせてLGの最新製品を使ったプログラムを2~3カ月間ごとに実施しています。
1階は製品を販売するポップアップショップ、2階がテーマに沿って展示された体験スペースとなっています。体験スペースは居心地の良い空間を演出したといい、館内で展示しているLG製品はどれでも自由に試用できるとのこと。製品の相談窓口やインフォメーションデスクのほか、LGグッズ販売エリアやカフェも併設。単に商品を購入するだけでなく、実際の生活に沿った展示・試用で具体的なメリットを感じてもらう、というのがGROUND 220の目的です。
利用者もスタッフも若い層が多いことが印象的(訪れる人の75%が20代・30代だそう)。館内は白を基調に清潔で明るく、わからないことや気になる点が気軽に聞ける雰囲気でした。GROUND 220に来館したり開催プログラムに参加したりすることで得られる独自ポイントを使い、特別なクラスやイベントなどに参加できる特典も魅力。来場するモチベーションが上がりそうです。
最新のLG家電が勢ぞろい! LG MEGA STOREでビール醸造機を発見
一方、LGエレクトロニクス本社「LG ツインタワー」の目の前、ソウルの大型デパート「ザ・ヒュンダイ・ソウル」5Fに入居するポップアップストア「LG MEGA STORE」では、最新モデルを含めた幅広いLG家電が勢ぞろい。
ロボット掃除機は実際に動かせるスペースを設けるなど店内は余裕のある広さ。日本未発売の商品も多く、また高級家電ライン「LG SIGNATURE」シリーズは専用の展示エリアを設けるなど、家電好きなら楽しめること間違いなしの場所でした。注目の商品をピックアップして紹介します。
AIで家電を「サービス化」、ThinQで高度なパーソナライズが可能に
LGエレクトロニクスは今回のグローバルプレスツアーで、AI技術を中心とした「スマート・ライフ・ソリューション・カンパニー」へ転換するという方針を改めて示しました。もともとLG製のデジタル家電は、同社のスマートホームプラットフォーム「ThinQ」に対応しており、対応家電をThinQアプリで制御できるようになっています。
9月にドイツ・ベルリンで開催された家電の総合展示会「IFA 2024」で同社は大規模なホームソリューションを展示しましたが、そのコアとなるのがAI技術です。LGがこれまで販売してきた5億台以上の家電やAIソリューション、ユーザーデータなどを集合した膨大な「実生活」のデータから、深いユーザー理解を基に、より快適な生活を送るためのAIサービスを、新たなビジネスモデルとして家電に導入するとしています。
2023年1月のCESでLGは、提供するAIを新たに「Affectionate Intelligence(愛あるインテリジェンス)」と再定義。AIがユーザー体験を引き上げ、家庭のような快適さを家の外でも提供すべく、モビリティや商業スペースなどを幅広く“ライフソリューション”と捉え、事業領域の拡大につなげるとしました。
Affectionate Intelligenceでは、そこに住む人間が手間をかけなくても自動で家電がやるべきことを代行してくれる体験を目指します。この中心に位置するのがLGのAI家電で、例えば冷蔵庫では、ユーザーの使用パターンをAIで学習し、使用回数が少ない夜間はコンプレッサーを制御して節電、使用回数が多い昼間は冷却性能を高めるといったような制御を自動で行います。
さらにIFA 2023でLGは、対応家電に新機能を追加できるThinQ UP 2.0を発表。より高度なパーソナライゼーションや機能追加が可能となるサービスで、サブスクリプション・オプションも用意しています。
Affectionate Intelligenceに対応している製品は、エアコン、洗濯機、乾燥機、Styler、空気清浄機、ロボット掃除機、冷蔵庫、電気レンジ、食器洗い機、浄水器、テレビなど多岐にわたっており、オンデバイスAIチップ「DQ-Cチップ」と専用の家電向けOSも2023年7月に発表。AIが組み込まれた家電を「AI to the Core」としてアピールするほか、今年のIFA 2024でLGは独自のAIエンジンを載せた音声操作対応の家庭用スマートハブ「ThinQ ON」(11月韓国発売、2025年以降欧米でも投入予定)も発表しました。
ThinQ ONは「ThinQ」をサポートするスマートIoT家電につなぐことでAI化できる(ThinQプラットフォームで制御できる)という面白い機能を備えています。
またThinQ ONでは、独自の生成AIソリューション「LG AI Brain」をベースとした最新AIエンジン「FURON(フューロン)」とMicrosoft AzureベースのChatGPTが、ユーザーとの自然言語会話に対応。それぞれが複雑に作用してユーザーからの声掛けに応答するそうです。今後、LGは「Affectionate Intelligence」を生成AIベースのサービスに進化させ、スマートホームにとどまらず、モビリティやオンラインを含むさまざまな分野や空間に広げていくとしています。
10/15 13:06
マイナビニュース