焼きたてが美味しい! 食べきりサイズのホームベーカリーと保温が進化した炊飯器を実食 - パナソニック体験会

高機能家電で人気のパナソニックが、“食の季節”となる秋に発売する調理家電の新製品を発表しました。

注目は食べきりサイズの食パンが作れるコンパクトベーカリー「SD-CB1」と、保温と炊き込みごはん機能が進化した炊飯器のフラッグシップモデルである可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ「SR-V10BB / V18BB」です。

両製品ともに9月発売予定で、価格はオープン。市場推定価格はビストロ炊飯器SR-V10BB(5合サイズ)が99,000円前後、SR-V18BB(1升サイズ)が103,950円。コンパクトベーカリーSD-CB1が22,000円前後になります。

○食べきれるのがうれしい0.6斤サイズのコンパクトベーカリー

新製品のなかでも、いままでにない製品として注目されたのがコンパクトベーカリー「SD-CB1」です。

名前に「コンパクト」とあるのように、本体サイズは幅18.8×奥行28.5×高さ24.3cmとかなり小さめ。パナソニックによると、2024年7月時点において国内製品では一番コンパクトな製品だといいます。

本体サイズが小さい分、焼ける食パンのサイズも小さめ。一般的なホームベーカリーは1斤あるいは2斤サイズが多いなか、コンパクトベーカリーは0.6斤サイズを採用。これは、だいたい5枚切り食パン3枚分のサイズになります。

ホームベーカリーを購入する家庭は、多くの場合「焼きたての美味しいパンが食べたい」と思っているはずですが、現在日本の多くが少人数世帯。このため、1斤のパンを焼いても余ってしまい、食べきれない分を次の日に焼き直す家庭も多いはずです。そこで、パナソニックは「2~3人くらいの少人数世帯で食べきれるサイズ」を想定してコンパクトベーカリーを開発したといいます。

パナソニックは高機能なホームベーカリーも発売していますが、新製品のコンパクトベーカリーは機能もシンプル。たとえば、フタ部分にイーストや具材の自動投入機能などは搭載していません。このため、コンパクトベーカリーは最初に粉やイースト、具材をすべて投入する方式を採用しています。

こういったタイプのホームベーカリーは夏場などに生地が過発酵してしまうこともありますが、新製品は室温センサーと庫内温度センサーの2つのセンサーを駆使することで一年中安定した焼き上がりが可能だそうです。

新製品発表会ではコンパクトベーカリーで焼いたパンの試食もできました。試食したのは本製品のために開発されたという「デイリーパン」です。

一般的な1斤の食パンは、焼きあがった後にスライスカットしますが、最後のほうはパンが薄くなって切りにくいことがあります。しかし、コンパクトベーカリーは0.6斤のため、縦横に4分割するとちょうど一片が一人分くらいの大きさ(6枚切りパン1枚分程度)になります。

焼きたての食パンはかなり柔らかいため「うまくスライスできない」という人も多いのですが、4分割カットならできるという人も多いのではないでしょうか?

気になるデイリーパンの味は「焼きたてはとにかく美味しい!」というもの。外のクラスト(皮)部分はパリッとしていて、なかのクラムはモチモチと弾力があるのにフワフワです。

ただし、パナソニックホームベーカリーといえば中身がフワフワの食パン「パン・ド・ミ」で知られていますが、正直パン・ド・ミと比較すると皮は厚めで、少しイーストの香りも主張します。柔らかいパン好きより、パンの皮のパリパリ感が好きという人に向いていると感じます。
○AIがお米の状態を判別。賢く炊飯する炊飯器は保温が美味しく

炊飯器は、パナソニックの調理家電最上位シリーズである「可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ」シリーズの新モデルが発表されました。

「ビストロ」シリーズといえば、パナソニックのこだわりが詰まった調理家電に冠されるブランド名ですが、新製品の炊飯器可変圧力IHジャー炊飯器ビストロ「SR-V10BB / V18BB」(以下、VBBシリーズ)も炊飯器のフラッグシップモデルになります。

炊飯器のビストロシリーズは昨年からスタートした新シリーズですが、最大の特徴は「お米にあわせた炊飯」ができるところ。最近はお米の銘柄にあわせて炊飯プログラムを調整する炊飯器も増えていますが、そもそもお米は産地や収穫時期、精米タイミングなどでも「最適な炊飯」が変わってきます。

ビストロは「ビストロ匠技AI」を搭載し、複数のセンサーから「米の含水率」「米の吸水速度」「釜内水分量」「釜内温度」をチェック。これにより米の状態にあわせて約9,600通りのプログラムから自動で最適な炊き方をしてくれます。

新製品は、従来の4種類のセンシングのほかに「米の量」を判別するようになりました。これにより、大きく変わったのが「保温したごはんの美味しさ」。

ごはんが少量の場合は、加熱温度などを抑えることで「保温時にごはんが乾燥してしまう」という問題を抑えているのです。じつは、パナソニックの調査によると半数以上は炊飯後20分以上たってからごはんをたべているそう。「保温が美味しい」機能は、半数以上の家庭にとって大きなメリットになりそうです。

ちなみに、新モデルでは「炊込みメニュー」も進化しました。従来はお米1カップに対し「具材料は75g以内で、小さく刻む」といった制限がありました。しかし、新製品は具材は1合あたり150gまで具材を投入可能。具材は大きな塊も炊飯できるようになりました。

倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら

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