フィルターより簡単で美しい。秒で思い通りの写真になるiPhoneの最新機能

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Photo: 小野寺しんいち

せっかくの素晴らしいワンシーンを撮った写真。あとで見返したら、いまいちパッとしない。iPhoneの編集機能でいじってみても、どこか理想の写真に近づかない。そんな経験ありませんか? これからは、iPhoneがもうそんなことはさせません。

iPhone 16シリーズで大幅にアップデートされた「フォトグラフスタイル」は、あなたの写真を、思い描いた通りの写真に変える編集機能です。

フィルタとは似て非なる、特定の色を持ち上げるフォトグラフスタイル

フォトグラフスタイルは、写真の中の特定の色を調整する機能。これだけ聞くと、フィルターのこと? と思うかもしれませんが、フィルターとは似て非なる機能です。

フィルターを使えば、写真の雰囲気をガラリと変えることができます。ただ、写真全体に効果が及ぶため、時にはやり過ぎ感がでることも。背景の色をドラマチックに演出するためにフィルタを使ったら、人物の肌の色が変なことになってしまった、なんてことも起きがちです。

一方フォトグラフスタイルは、人の肌のトーンや、全体の色彩を細かく調整するツールです。どの色味を強めたいか、見た人にどんな印象を与えたいか、繊細に効果を施すことで、違和感なく写真のクオリティを底上げできるのが魅力です。

目で見た色がそのままに、いや、もっと鮮やかに

フォトグラフスタイルは、撮影中あるいは撮影後に効果を施せます。ここでは、撮影後に編集する場合を例に紹介します。

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Photo: 小野寺しんいち
オリジナルの写真

例えば、街を歩いていたらとても綺麗な紅葉を発見して、写真を撮ったとします。ただ撮った写真を見てみると、目で見た印象とはだいぶ違います。せっかくの黄色い発色がくすんでいて、全体的に暗い印象です。

そんな時こそ、フォトグラフスタイルの出番です。編集画面に移り、「スタイル」と書かれた正方形のアイコンをタップしましょう。すると「標準」を中心に、左に「ゴールド」や「クールローズ」といった特定の色を強調できる複数の効果が出てきます。

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Image: 小野寺しんいち

今回は、紅葉の黄色を鮮やかにしたいので、「ゴールド」を選んでみます。すると、紅葉の美しさが引き立つ写真に変わりました。

ただせっかくなので、もっとこの紅葉の美しさを引き出してみましょう。コントロールパネルをタップすると、より細かい編集ができるようになります。

指をスライドさせて効果を加えます。上下移動でトーン、左右移動でカラーを変化させ、下のスライダーで強度を調節できます。直感的に操作でき、変化をライブで捉えられるのでわかりやすい。

思い切ってトーンもカラーも強度も最大にしてみると、見違えるように華やかな紅葉の写真になりました。

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Image: 小野寺しんいち
左オリジナル、右ゴールド適用

写真をタップすることで、オリジナルの写真と見比べられます。写真の雰囲気が大きく変わっていることが実感できるはずです。

ゴールドの他にも、青みがかってかっこいい仕上がりにできる「クールローズ」や、ゴールドよりも温かみのある印象を出せる「アンバー」なども用意されています。

標準を境に右側には、写真の雰囲気をよりドラマチックに変える効果が並んでいます。フィルムのような質感を出せたり、哀愁を漂わせたりする多様な効果を施せます。

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Photo: 小野寺しんいち
左からルミナス、クワイエット、コージー

写真撮影中にフォトグラフスタイルを使いたい時は、画面右上の正方形のアイコンをタップしましょう。その場で直感的に効果を切り替えることができます。

ちなみに、写真のフォーマットを「互換性優先」にしていると撮影後にフォトグラフスタイルの編集ができず、またRAW撮影にはそもそもフォトグラフスタイルを使えないのでご注意を!

被写体本来の魅力を引き出すツール

フォトグラフスタイルを使った編集は、ガラリと雰囲気を変えるというよりは、被写体本来の魅力を引き出していく作業です。だから、違和感のない自然な仕上がりにできるのがポイントです。

例えば、木で作られた部屋で撮った写真を、暖色を加えてより温かみのある雰囲気に仕上げたり、都会の真ん中でモードなファッションに身を包んだ人を撮った写真を、寒色を効かせてよりクールな印象にしたりといった使い方ができます。

カメラのデフォルトに設定することもできますよ

フォトグラフスタイルでお気に入りのスタイルが見つかったら、それをこれから撮る写真にも適用することができます。いつも撮る写真、無機質であまりしっくりきていない、そんな人におすすめです。

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Image: 小野寺しんいち

設定」から「カメラ」、「フォトグラフスタイル」に移動し、好きな効果を選んでいくと、デフォルトのカメラに設定できます。カメラを開くと、常に効果が適用されています。もちろんすぐに元に戻すこともできますよ。

ついにここまで来た、スマホで作る写真

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Photo: 小野寺しんいち

個人的に、このフォトグラフスタイルの導入によって、スマホでの写真制作がいよいよ本格的な次元に到達したと思ってます。

最近のiPhoneは、カメラ関連の性能が年々進化し、手軽なのに思い通りの写真が作れるようになってきています。高画素数で撮れたり、本格的なボケ感を作れたり、たくさんのカメラ機能が追加されてきました。

一眼レフなどの本格的なカメラと、細部までいじれる編集ソフトで作る写真制作の楽しみがある一方で、スマホでここまで手軽に、理想の写真が作れてしまうのは、もうすごい時代。

フォトグラフスタイル、ぜひ一度じっくり使ってみてください。ただ写真を撮るんじゃもったいない。一瞬の作業で、誰でも簡単に、心から納得できる写真が作れるはずです。

Source: Apple

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