「防災対策の正解」をAIに教えてもらったら、想像以上に優秀だった
Lifehacker 2024年9月15日掲載の記事より転載
防災意識が高まる今日この頃。
いざ防災対策を取ろうと考えても、防災グッズって何があれば正解で何がないとダメなのか答えがわからなくないですか?
防災グッズが詰まった防災リュックを買ったから大丈夫! と思っていたとしても、実は抜け漏れがあったり、買った防災リュックの中身が自分の生活と合っていないとムダになってしまいますよね。
そんな防災グッズ選びを客観的な視点でサポートしてくれる相棒がいるんです!
というわけで、今回はAIを使って防災対策をする方法とそのアドバイスによって導かれたおすすめアイテムも探してみました。
AIを使った防災対策って?
AIを使った防災対策って言っても、隕石が降ってきたとき用のシェルターの管理をAIに任せるとかじゃないですよ。
写真を撮ってAIに見せるんです。
それこそ、AIの最大の強みは「客観視してくれる」こと。自分的にこれが正しいかな? と思ったことを他者視点で冷静に指摘してくれます。
これって防災グッズの見直しに使えそうじゃないですか?
買った防災リュックの中身が本当に足りているのか、自宅の家具の設置の仕方は防災的な観点で見たら正しいのか…。
自分では判断のつかない防災の基準について意見を求めてみよう! という考えです。
今回、私が利用したAIはClaude 3.5 Sonnet。ほかのAIでも試したのですが、一番回答の反応がよかったです。
ちなみにClaudeはGoogleでログインすれば1日あたりの制限アリですが、有料版が使用できるのでお試しあれ。
実際にやってみた
AIを使った防災対策の手順は以下のとおり。
(1)防災対策が心配な場所の写真を撮影
(2)Claudeで画像を読み込む
(3)防災対策として良い点、悪い点、改善点を聞く
一般的な画像を使ったAI利用の手順と大差ないですね。
それでは実際にやっていきましょう!
今回AIに判定してもらうのはこちらの写真。通路近くの本棚なのですが、それなりに高さがあり、観葉植物も設置されています。
何度か試してみましたが、撮影するときは家具と床の設置面を含めて、全体が写るようにするとより良い反応が返ってくる気がしました。
今回私が利用したプロンプトはこんな感じ。
この写真の部屋を防災的な観点から良い点、悪い点を教えてください。改善点がある場合は、その方法についても教えてください。
当初「この部屋を防災的な観点で評価してください」といった簡単な質問を投げかけたのですが、ダメ出しに次ぐダメ出ししか出て来ず…。
ちょっと悲しくなったので良い点と悪い点、そして改善点もあわせて聞くことにしました。
すると、こんな回答が返ってきました。
良い点に関しては、なんというかめちゃくちゃ気休め的なコメントしか返ってきてないですね…。
一方、悪い点に関してはかなり的確。
・本棚に多くの本や物が置かれている。地震時に落下する危険があります。
・天井が低く、吊り下げ式の照明がある。地震時に揺れて危険です。
・通路が狭い。緊急時の避難の妨げになる可能性があります。
しっかりと写真を読み取って分析してくれていますね。
天井の低さに関してはどうしようもありませんが、本棚に置かれているものや通路の狭さはすぐに対処できるもの。ついつい見逃しがちな部分を教えてくれるのはAIの強みです。
そして、改善点もしっかりと的確ですね。
・本棚の前に滑り止めや落下防止バーを設置する。
・重い本や物は下段に移動させ、上段には軽いものを置く。
・吊り下げ式照明を天井直付けタイプに変更する。
・通路を広くし、避難経路を確保する。
・家具の近くに懐中電灯や非常食を置く。
・壁に地震時の行動マニュアルを掲示する。
・窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る(写真では確認できませんが、推奨します)。
本の移動や通路を広くするといった簡易的なものから、落下防止バーの設置のような防災グッズを使った対策方法まで紹介してくれるのはありがたい。
なんなら、窓ガラスの飛散防止フィルムのように写真で確認できない部分にも触れているため、防災対策の抜け漏れがなくなりそうです。
せっかく改善点を聞いたので防災グッズを見てみよう
思っていた以上にClaudeが良い反応をしてくれましたね! せっかくなので、どんな防災グッズを使えばいいのか確認していくことにしましょう。同じ形の本棚じゃないにしろ、本棚の防災対策として活用できること間違いなし! 気になる人はしっかりチェックしておきましょう。
本棚用の落下防止バー&テープ
天井直付けタイプの照明
ガラス飛散防止フィルム
Source: Claude
Image:Shutterstock
10/10 14:35
GIZMODO