Windows 11のアプデで検索が賢くなる! AI機能も実用的なものが続々登場
Microsoft(マイクロソフト)が、同社のAIであるCopilotの新機能と「Copilot+ PC」向けのWindows 11新機能を発表しました。
Copilotの新機能では、ユーザーとCopilotのコミュニケーションが向上し、より使いやすくなるようなものになっています。一方Copilot+ PC向けのWindows 11新機能では、Windowsのさまざまなアプリでの操作がAIによって拡張されるものになっています。
Windows 11の新機能はCopilot+ PC向けということもあり、40+ TOPSの超高速NPUの搭載、RAMやストレージなどシステム要件を満たしていれば利用可能なようです。最小のシステム要件はこちら。
さて、それでは気になる新機能を紹介していきます。
Copilotでの新機能
Copilotと話す「Copilot Voice」
新たな「Copilot Voice」はユーザーがCopilotと会話をすることができる機能です。
今回公開されたデモ動画を見ると、外出先での買い物というシーンでモバイルアプリを使い、質問の回答やCopilotによる提案をしてくれるようです。
ほかにもブレインストーミングやCopilotにその日の話をするなど、自然な会話が行なえるようになっているとのこと。
Copilotが見る「Copilot Vision」
「Copilot Vision」では、ユーザーが見ているもの、つまり画面上に映るものについてCopilotとやりとりができるというものです。
閲覧しているウェブページのテキストや画像を認識し、そのコンテンツについて質問に答えたり、次のアクションの提案をしてくれます。
セキュリティ面についても、Copilot Visionは完全にオプトインとなっており、関連するコンテンツの保存は一切されないとのことです。トレーニングにも使用されず、画面上に映るもののデータはセッションの終了とともに破棄されると約束されています。
毎日情報をまとめて教えてくれる「Copilot Daily」
「Copilot Daily」は、Copilotが毎朝必要な情報をまとめて教えてくれるという機能です。
朝イチの主要ニュース、その日の天気情報、スケジュールからリマインダーの表示なども行ないます。すべての情報をとりあえず与える、というものではなく必要な情報をシンプルにまとめるようにできているとのこと。
情報ソースは提携しているメディアからで、よりパーソナルに設定できるので便利だそうです。
「Copilot Voice」と「Copilot Daily」はリリース済み、「Copilot Vision」はCopilot Proユーザーを対象に近日先行リリースされる予定です。
さて、これらCopilotの新機能については、現時点ではアメリカを始めとする国でのリリースであり、日本語の対応は未定のようです。「今後さらに多くの地域と言語に拡大される」とのことなので、日本語版がはやくリリースされるように願うばかりです。
Copilot+ PC向けのWindows 11新機能
Windows検索が改善
まずは検索機能の改善です。
これまでファイル名を覚えてスペルも間違えないように検索していたものも自然言語での検索が対応し、これまで以上に簡単に見つけられるようになります。
これには、写真やドキュメント、設定にも対応しており、上記画像のように「BBQ パーティー」と検索してバーベキューのときの写真が出てくる、といったことが可能になります。あるいは、設定についてもすべて覚えなくても簡単に該当する項目を見つけられるようになるそうです。
まずはエクスプローラー内の検索に対応し、その後Windows検索や設定にも拡張されるとのこと。
スクショして後から検索「リコール」
今年5月に発表された「リコール」機能は、PCが自動でPCのスクリーンショットを撮影して、PC上で以前に見たものを簡単に検索できるというもの。
自動でスクショを保存するということからセキュリティやプライバシーの懸念からリリースが遅れていましたが、その後ユーザーデータの安全性やセキュリティ面を改善しました。
オプトイン設定や機密情報フィルターをかけるなども行なうとのこと。
クリックして実行「Click to Do」
「Click to Do」は、PCの画面上に表示している画像やテキストからクイックアクションで次に何をするか提案してくれるという機能です。
たとえば、表示しているテキストから「文章を要約する」、「選択したURLをブラウザで開く」、「メールアドレスを検出してメールアプリを開く」といったことができるのです。
画像では、「Bingの画像検索にかける」、「画像の背景をぼかす」「画像内の対象を削除」などのアクションを実行できます。
こちらのサンプルでもわかるとおり、それぞれの文脈や対象に応じて必要なアプリを理解してアクションの提案をしてくれるというもののようです。
フォトアプリで「スーパー解像度」変換
こちらはWidnowsの標準フォトアプリで低解像度の写真を高品質な画像に簡単に変換できるというAIアップスケーリング機能です。写真編集アプリなどで使える機能が標準アプリで使えるというのはかなり良いと思います。
上記のデモ画像のように、画像の上でビフォーアフターを見られ、右にあるスライダーを動かすだけでどれくらい解像度を上げるがを調整できます。この機能では最大8倍までサイズを上げられるとのことで、ディテールも保持するような性能も持っているようです。
ペイントでの「生成塗りつぶし」と「生成消去」
こちらも写真編集アプリであるような機能であったり、あるいはGoogleの「消しゴムマジック」ような機能です。
この機能は、ペイントアプリで画像を開き、ブラシで画像内の対象を選択します。そこから選択したものを違和感なく削除したり、別のものに置き換えるといったことが可能になります。
さて、これらのCopilot+ PC向けのWindows 11新機能はWindows Insider向けに11月1日から段階的にリリースされていくようです。
また、「リコール」機能については、Snapdragon搭載PCではWindows Insider向けに10月にリリースされるとのことです。
10/02 20:30
GIZMODO