新発見されたモーツァルトの楽曲、10〜13歳ごろに作曲された可能性

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230年以上前に亡くなった人の新発見がまだあるってすごい!

「魔笛」、「フィガロの結婚」、「レクイエム」などで有名なオーストリアの作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの未公開楽曲が、ライプツィヒ市立図書館の研究者によって発見されました。

サインから初期の楽曲と判明

楽譜はモーツァルトが書いた原本ではなく、1780年ごろに作られたコピーですが、筆写者が「ヴォルフガング・モーツァルト」と作曲者名をしっかり記していました。

モーツァルトのミドルネームの「アマデウス」が書かれていないということは、この楽曲が1769年以前、モーツァルトがミドルネームを名前に入れるようになったときよりも前に書かれたことになると、ザルツブルクのモーツァルテウム財団がリリースで説明しています。

楽曲の長さは12分ほど。2つのバイオリンとチェロで演奏するハ長調となっています。

モーツァルトの作品が時系列で番号が振られている『ケッヘル目録』に、「KV648」、「ガンツ・クライネ・ナハトムジーク(Ganz kleine Nachtmusik、とてもささやかな夜の音楽)」として新たに掲載されることになりました。曲自体は7つの小さな楽章で構成されていて、作曲されたおおよその時期は、10歳から13歳の間と推測されるとのことです。

モーツァルテウム財団の研究主任でケッヘル目録最新版の編集者でもあるウルリヒ・ライジンガー氏によると、「KV648」が書かれたころまでのモーツァルトは、鍵盤楽器の音楽やアリア、シンフォニアのスタイルで知られていたそうです。ライジンガー氏は、モーツァルトは17歳になるころには、もうこのスタイルの音楽は書かなくなっていただろうとしています。

お姉さんを主題にした曲

ライジンガー氏はこう説明しています。

「(モーツァルトの父)レオポルド・モーツァルトが作成したリストから、モーツァルトが若いころに多くの室内楽作品を書いていたことがわかっています。残念ながらそれらの作品はすべて失われてしまっています。

偶発的な好条件が重なって、完全な弦楽三重奏曲がライプツィヒ図書館で生き残っていたようです。この曲のモチーフはモーツァルトの姉で、姉が弟の思い出として作品を保存したと考えていいでしょう」

ドイツのメディアMDRによると、この作品は先週19日にモーツァルトの故郷、オーストリアのザルツブルクで演奏され、その週末にはドイツのライプツィヒ歌劇場でも初演奏されたそうです。こちらのリンクで、弦楽三重奏団がこの曲を演奏しているのを一部聴くことができます。

モーツァルト同様、歴史的な音楽家であるベートーヴェンが1827年に亡くなる前、重度の肝臓の疾患と肝炎に罹っていたことがちょうど1年前にわかっていますが、モーツァルトの今回のニュースはいい発見でよかったです。彼らの死からほぼ2世紀が経った今でも、新発見が出てくるのはワクワクしますね。

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