7月の南極も異常に暖かった。でも気候変動とは無関係

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冬真っ只中な南極ですが、どうやら例年よりずっと温暖な状態だとか。でも気候変動とは関係なさそうです。

温暖と言えども南極の気温は圧倒的に氷点下なわけですが、大陸東部の7月の平均気温は、例年より28℃上回る気温が観測されました。

原因は異常な大気現象

イタリアの気象学者ジュリオ・ベッティ氏は、南極大陸中央部の暖かい気温は、沿岸地域の異常な寒さと対照的とのことですが、この地域の奇妙な状況は、異常な大気現象が原因と言います。

数日間、南極の気温は平均を大幅に上回っていましたが、今回は気候変動とは関係がありません。原因は珍しい成層圏の温暖化で、これにより南極の環流が弱まり、強い下降圧縮が発生しました。さらに、このタイプの成層圏の温暖化は北極上空ではよく見られますが、南極上空ではめったに発生しません

7月20日から30日の間、とある南極の研究基地での平均気温はマイナス47.6℃であり、この地域のこの季節としては通常の気候に戻りました。

南極の気候アナリスト、ステファノ・ディ・バティスタ氏はX(旧Twitter)で、ロシアのヴォストーク観測基地(南極)の7月の暫定平均気温はマイナス60.4°Cで、1958年から2023年の平均に基づくと、+6.2°C以上も温かいと投稿しています。

さらに「南極高原での熱波は、その強度よりも持続期間が異常ですが、一部の値は注目に値します」とバティスタ氏はワシントン・ポスト紙に語っています。

なお、この季節外れの温暖な天候は、記録的な南極熱波が発生し、香港の土地サイズの氷棚が「完全に崩壊」したその2年後に発生しています。また地球温暖化の中で、地球市場最も暑い日が2回記録更新された時期でもあります。

日本も異常な暑さにやられてますが、南極でも異常気象、起きてます。

南極の棚氷に奇妙な構造を発見

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