最近よく聞く「イマーシブ体験」ソニーの技術で身近になりそう
子どもから大人まで楽しめるトリップ体験なのでしょう。
「没入」を意味する“イマーシブ(immersive)”という言葉。まるでその世界に入り込んだようなアート展やテーマパークなどのエンタメ施設が続々と誕生し、耳にすることが増えました。
たしかに、五感を使って全身でその空間演出を体験するのは気持ちいいですよね。
デジタルに五感を刺激される
そんな没入感のあるデジタル空間を、8月1~2日にわたって開催される、映像制作ソリューションサービスを提供するソニーPCLのイベント「Creative Summit 2024」にて体験してきました。
会場の真ん中にどーんと設置されていたのが、ソニーPCLのイマーシブテクノロジーを体験できるデモンストレーションブース。
ソニーのCrystal LED VERONAを使用した大型ディスプレイが6面、ぐるっと囲うように空間をつくっています。音響は12.1ch。ソニーの最先端の立体音響技術を組み合わせることで、立体的なサウンド体験を作っています。
体験ブースでは、ソニーPCLとカナダを拠点とするVFX制作会社、Pixomondoがタッグを組んで制作した『リテイク』というショートムービーの素材を利用したイマーシブコンテンツを体験。3DCG技術などを使ったVP撮影は、「清澄白河BASE」にて行われたとのこと。
月面を体験させるシーンでは、鑑賞者の足踏みに合わせてジャリジャリと砂の上を歩くような音が鳴る仕掛けも。
そのインタラクティブな体験を実現させるのが、ブース中央の床に設けられた「アクティブスレート(Active Slate)」という床型ハプティクス(触覚提示技術)装置です。その名の通り、音や映像、踏み方などに反応して床が振動します。
当然、実際に宇宙空間へ行ったことや月面を歩いたことはないのですが、リアルに再現されている、と感じてしまう不思議な体験でした。
今後、どこで使われそう?
「リテイク」の他に、DJ 松永氏のDJプレイ動画「DJ Matsunaga Routines」も体験できました。
スクラッチする手元の映像に合わせて、音も360°さまざまな方向から切り替わるように聴こえる。その場にいる人たちも、音と映像にリンクしてきょろきょろと視線や首を動かしています。
没入感で言えば、VRゴーグルで見る映像のほうがより深いけど、複数人が同時に体験できるのがおもしろいところかも。エンタメとしても広がっていきそうですが、宣伝に利用するとか、フェスの協賛ブースなどで使われていたら人が集まってきそう…?
映画を最後まで観られなかったり、すぐにスマホを触ってしまったり、集中することできない現代人にとって、五感をダイレクトに刺激してくれるイマーシブテクノロジーは癒しなのかもしれませんね。
第六感が呼び起こされちゃうかも。
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訂正[2024/08/02]技術の説明や名称などを正しいものに更新しました
08/01 22:30
GIZMODO