土井宏明の個展「OFF WORLD」開催。SF界の巨匠にインスパイアされたアートの探求

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Image : Hiroaki Doi

ギズモード・ジャパンのグラフィックデザインを手掛けるアーティスト/アートディレクター土井宏明氏が、新たな個展「OFF WORLD」を開催します。

SFか。はたまたそれとは違う異世界か

土井氏はアメリカのSF作家フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(言わずと知れた映画『ブレードランナー』の原作)やスタニスワフ・レムの「ソラリス」の装幀アートディレクション、その他、多くのグラフィックアートを手掛けるポジトロンの代表。

「フィリップ・K・ディックが語り紡いだ、自我の不確定性と現実崩壊感覚。ウィリアム・S・バロウズがとり憑かれた、有機体と無機体の融合。ティモシー・リアリーが夢見た、ポスト・バイオロジカルな電子生命体。かつてSFで描かれた未来が、シリコンバレーの 億万長者たちによって形を帯び始め、社会や人間のパラダイムが根本から変革されようとしている。人間の時代が終わり、シンギュラリティの先にあるのは、希望に満ちたフロンティアか、あるいは恐怖のディストピアか。退路は断たれた。もうじき未知への扉が開かれる。全てが終わり、全てが始まる場所。ようこそ、OFF WORLD へ」

(OFF THE WORLDフライヤーより)

本展では、SF界の巨匠、フィリップ・K・ディックの作品にインスピレーションを受けたプロトタイプアート全46点を披露

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Image : Hiroaki Doi

特別なプロセスを経て制作されたこれらの作品群は、ディストピア的なビジョンと未来派の精神性を組み合わせ、観る者を異世界へと誘います。

「OFF WORLD」概要

アーティスト:土井宏明

会期:2024年6月14日(金)〜7月14日(日)

開催日時:木曜日から日曜日

会場:QUIET GALLERY TOKYO(東京都千代田区神田神保町1-52-12)

問い合わせ:QUIET GALLERY TOKYO

この展覧会は、土井氏がこれまでに探求してきた「異なる世界への扉」をテーマに据えています。彼の作品には、フィリップ・K・ディックの小説に見られるような複雑で層を重ねた実存的な問題と技術的な未来観が反映されており、それぞれのアートピースが独自の物語を語りかけます。

デジタルとアナログの技法を駆使した土井氏のアートは、独自の色彩と緻密なディテールで構成され、現実世界と架空世界の境界を曖昧にします。訪れる人々には、ただ美しいアートを鑑賞するのではなく、その背後にある思索やメッセージに耳を傾けることで、一層深い理解を得ることができるでしょう。

ギズモードがこれまで追求してきた科学とテクノロジーの最前線と同様に、土井宏明の「OFF WORLD」展は、アートを通じて私たちがどのように世界を見るか、そして未来をどう想像するかについて問いかける試みと言えます。この夏、ぜひ足を運んでみてください。

Source : QUIET GALLERY TOKYO

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