ムダな契約、続けてませんか? 解約方法がとにかくわかりづらい!! サブスクの見極め方とやめ方、超速解説!!

加入後は、ほぼ放置状態のサブスク......


加入後は、ほぼ放置状態のサブスク......

話題のドラマシリーズを見たくて加入したけど、それ以降はほぼ放置状態。それどころかサブスクに加入したことすら忘れてしまう、なんてことも!? そんなサブスクでやらかさないコツを徹底解説します!

【画像】各種サービスの解約ページをまとめた便利なサイトほか

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■とにかくわかりづらいサブスクの解約問題

申し込みはオンラインから秒で完了する各種サブスク。しかも初月無料やポイント大還元というオトク要素が強めのキャンペーンもあり、これといって見たり聴いたりするコンテンツがなくても加入しがち。

しかし、加入後は毎月料金が発生するのはもちろん、解約方法どころか、解約ページを探すのも困難という問題が!!

そんなサブスク解約の最適解を、ITジャーナリストの三上 洋さんに解説してもらいます!

――最近では国民生活センターも〝サブスク契約〟に関する注意喚起を発信するほど、その契約・解約が問題視されています。サブスクの解約時はどういったことが問題になっているのでしょうか?

三上 問題となっているのは解約ページのわかりづらさです。オンラインから契約したサブスクはオンラインで解約手続きを行なうのが基本。

しかし、解約ページはサービスのトップページから深い階層に設置され、解約ページそのものも「正式解約」のリンクボタンが小さく表示され、さらにアンケートなどの入力事項が多い。しかも、各種注意事項は極小サイズの文字で表示され、しっかり読むには拡大表示する必要があります。

――このようなページ構成にする理由は?

三上 企業側がユーザーにサブスクの解約を考え直させるために行なわれていることが多く、中小だけでなく大手企業でもこういった構成のページが少なくありません。現状、法規制されていませんが、これらは「ダークパターン」と呼ばれ、EUでは社会問題となっています。

先日も画像や動画の編集アプリの最大手であるアメリカ企業のAdobeが、「サブスクを早期解約した場合に発生するキャンセル料に関する表記がわかりづらく、消費者を欺いている」としてアメリカの連邦取引委員会から提訴されました。

――ダークパターン構成のページを攻略するには、どういったことを行なうのが正解?

三上 ダークパターンの場合、トップページから解約ページにたどり着くには困難なので、直リンを探すことになります。これには、『解約.com』というサイトが便利です。こちらのトップページでサブスク名を入力すれば、その解約ページの直リンが表示されます。

――例えば、Googleで【◯◯(サブスク名) 解約】と検索するのは?

三上 Googleだと、検索の上位に該当するサブスクのサービス内容をまとめたサイトが表示されることも多くあり、かえって解約ページの直リンにたどり着きにくくなってしまいます。大手のサブスクの解約なら『解約.com』を利用するのがいいでしょう。

Googleで【サブスク 解約】と検索すると、そのサジェストには解約関連でいろいろ問題アリな雰囲気が!?


Googleで【サブスク 解約】と検索すると、そのサジェストには解約関連でいろいろ問題アリな雰囲気が!?

『解約.com』は各種サブスク、通信キャリアやインターネット、クレカや保険などなど、各社のトップページからたどり着くのが困難な場合もある【解約ページの直リン】を配信中。『解約.com』の公式Xでは直リンの追加状況が投稿されている


『解約.com』は各種サブスク、通信キャリアやインターネット、クレカや保険などなど、各社のトップページからたどり着くのが困難な場合もある【解約ページの直リン】を配信中。『解約.com』の公式Xでは直リンの追加状況が投稿されている

――では、解約ページに入った後は、どうすれば最速で解約できますか?

三上 ダークパターンの解約ページは、正式解約のボタンがとにかく小さいのが特徴です。まず、これを発見すること。これはページの下ではなく、中央などに配置されている場合もあります。

そしてアンケートなどの入力項目は任意の場合も多く、この場合は「アンケートに回答しない」にチェックを入れればスルーすることができます。ただし、極小文字で書かれている「注意事項」に関しては拡大して読むしかありません。

ここに、「早期キャンセル料」の発生の有無も書かれていることもありますので、チェックを怠らないでください。

――ダークパターンの解約ページはチェックを怠らないことが重要であると。

三上 はい。法規制のない現状だとそうなります。アメリカでAdobeが提訴されたことをきっかけに、日本でもサブスクの解約に関する政治的な議論が必要でしょう。

――最近はブラウザからのサブスクへの加入だけでなく、iPhoneやAndroid端末からサブスクに加入することも増えています。

三上 これらの場合は端末の設定やストアアプリからサブスクの解約が行なえ、わかりやすい仕様になっています。今後はブラウザから加入した場合も、簡単に解約できる仕様にするべきです。

iPhoneやiPadシリーズから加入したサブスクは、【設定→ユーザー名→サブスクリプション】から加入中のサブスクの確認や解約が可能


iPhoneやiPadシリーズから加入したサブスクは、【設定→ユーザー名→サブスクリプション】から加入中のサブスクの確認や解約が可能

Androidの場合は【Google Play ストア→ユーザー名→お支払いと定期購入】からサブスクの解約をはじめとする各種設定が行なえます!


Androidの場合は【Google Play ストア→ユーザー名→お支払いと定期購入】からサブスクの解約をはじめとする各種設定が行なえます!

――サブスクでの問題点として、加入したことそのものを忘れてしまうケースも多々ありますよね。これは、どう確認するのがいいでしょうか?

三上 私の場合は毎月〝サブスク見直し日〟を設けています。仕事柄、動画や音楽配信だけでなく、国内外の新聞など相当数に加入しており、それを月1回見直しています。

各サブスクにログインして、それを確認するのは手間が大きいので、サブスクの支払いに使用するクレジットカードを1枚に絞っています。

こうしておけば、クレカアプリの利用履歴から契約するサブスクを一括で確認することが可能。「これ、まったく使ってないじゃん!」となったサービスは即解約します。月末まで待ってから解約するのではなく、その場で解約設定を行ないます。

結局、月末まで使っても請求される料金は同じだからと思っていると、そのまま契約を続けちゃうこともあるんですよ(笑)。なので、クレカの利用履歴の確認後に即解約です!

――では、三上さんなりのサブスク利用の最適解とは?

三上 私は自転車レースの観戦が趣味で、レースのシーズンだけスポーツ系のサブスクに加入し、それ以外は解約することを繰り返しています。一見すると面倒な作業のようですが、先ほどのクレカ利用履歴のチェックが習慣となっているので、こういったサブスク利用もストレスと感じません。

例えば、動画系のサブスクならお気に入りのドラマの新シーズンがスタートしたら加入、視聴後に解約という利用だと、オトクに活用できると思います。

――とにかく管理が重要になるサブスクの利用。支払い用クレカの一元化と、利用履歴の確認はマストです!

取材・文/直井裕太 写真/イメージマート

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