「超ロング駅名増えすぎ!?」新駅開業に廃止も…今年も激動だった「鉄道駅のできごと」何があった?

新駅の話題もいろいろありましたね。

駅の話題だけでも豊富だった2023年

 2023年もまもなく終わりを迎えます。コロナ禍も明け、立て続けの新線開業や、新路線の整備計画など、鉄道の話題にも事欠きませんでしたが、全国では「駅」をめぐる変化も大きかった一年でした。

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JR京葉線の新駅「幕張豊砂駅」(乗りものニュース編集部撮影)。

●ことしも新駅が続々開業

 3月のダイヤ改正では、京葉線に33年ぶりの新駅「幕張豊砂駅」が開業。車両基地に隣接する関係で、上下線で「地上ホーム」と「高架ホーム」に分かれているのが特徴です。もうひとつ、盛岡駅の隣に、田沢湖線の「前潟駅」が開業しました。両者に共通するのは「イオンモールの最寄り駅」ということ。新しい駅設置の潮流となっていきそうです。

 同時に、東急・相鉄新横浜線が開業し、新横浜駅とともに「新綱島駅」が新たに誕生しています。さらに同月末には、福岡市営地下鉄七隈線が博多まで延伸開業。途中駅に「櫛田神社前駅」が誕生しました。

●駅の廃止、一部区間ごと廃止も

 いっぽうで無くなった駅も多数です。3月のダイヤ改正で、北海道では日高本線の「浜田浦駅」、岩手県では山田線の平津戸駅が廃止になりました。

 4月には、留萌本線の石狩沼田~留萌が廃止。7駅が営業を終了しました。12月には、兵庫県の妙見の森ケーブルが廃止となり、黒川駅、ケーブル山上駅が営業終了となっています。

またまた「超ロング駅名」が誕生 改名ラッシュの2023年

 駅名が変更となるケースも、2023年はあちこちでありました。まずは新年早々、名古屋市営地下鉄で4駅が名称変更。名城線では神宮西駅が「熱田神宮西駅」、伝馬町駅が「熱田神宮伝馬町駅」、市役所駅が「名古屋城駅」に、桜通線の終点の中村区役所駅も「太閤通駅」に変更となり、日常風景である”行先表示”にも変化が訪れた形でした。

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叡山電車の「茶山・京都芸術大学駅」。茶山から改称(画像:叡山電鉄)。

 つづく2月には、福井鉄道の武生側の終点である越前武生駅が「たけふ新駅」に改称。北陸新幹線の新駅「越前たけふ」とかぶらないようにする措置です。2010年までは「武生新駅」だったので、ほぼ元に戻った形です。

 4月には、京都の叡山電鉄が、茶山駅を「茶山・京都芸術大学駅」に改称。京都市内では近年も深草→深草龍谷大前、等持院→等持院・立命館大学衣笠キャンパス前など、大学名を加えて長大駅名になるケースが見られています。

 同月には岡山で長大駅名が誕生。路面電車の西大寺町停留場が「西大寺町・岡山芸術創造劇場ハレノワ前停留場」になりました。読み仮名数では日本最長に君臨することとなり、富山地方鉄道の「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)停留場」に並んでいます。

 7月には、熊本県のローカル線「南阿蘇鉄道」が地震被災から7年を経て運行再開。それにあわせて駅名変更がおこなわれ、阿蘇下田城ふれあい温泉駅から「阿蘇下田城駅」に、今後は短くなっています。

 9月には、また駅名が長くなりました。富山県の万葉線で、西新湊駅が「第一イン新湊 クロスベイ前駅」に変更。駅名の長さランキングは、この一年でずいぶんと変動したようです。

●駅名変更の発表も

 7月の西日本鉄道の発表では、福岡県久留米市にある天神大牟田線の試験場前駅を、来年3月に「聖マリア病院前駅」に変更するとしています。

新駅に向けた動きも活発に

●新駅の駅名決定

 6月に、新潟駅の隣に設置予定の越後線新駅が、「上所駅」に決定。開業は約1年後の2024年度末で、現場では工事が進んでいます。他の駅名案には「所島」「南高校前」がありました。

●新駅開業遅れます

 JR九州は5月に、福岡市内の鹿児島本線 千早~箱崎間の新駅について、開業目標時期を2025年から2027年へ延期すると発表しました。周辺まちづくりの状況をふまえての判断だといいます。

●新駅設置への動きも

 3月に神奈川県伊勢原市は、小田急との間で連携協定を締結。伊勢原~鶴巻温泉間に新駅を実現すべく検討していくとしています。

 さらに同月、JR東日本と高崎市も連携協定で、信越本線の北高崎~群馬八幡間に「豊岡新駅(仮)」の設置を盛り込みました。

●新駅設置決定

 12月には、JR九州と熊本県菊陽町とのあいだで、新駅設置の覚書を締結。豊肥本線の三里木~原水間です。近くでは半導体工場が広がり、熊本空港アクセス線の検討も進められているホットな場所です。

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