円相場、対ドル一時149円台に下落…1か月半ぶりの円安・ドル高水準

 【ニューヨーク=小林泰裕】4日のニューヨーク外国為替市場で、対ドルの円相場は一時、1ドル=149円00銭台に下落した。米雇用統計の発表を受け、8月中旬以来、約1か月半ぶりの円安・ドル高水準となった。

 4日に発表された9月の米雇用統計で、景気動向を反映する非農業部門の就業者数が市場予想を大きく上回って増加した。米景気は依然として堅調で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースが想定よりも緩やかになるとの見方から、運用面で魅力のあるドルを買って円を売る動きが広がった。

 4日午後5時の東京市場では1ドル=146円30~32銭で取引されていたが、米雇用統計の発表を受けて3円近く、円安が進んだ。

 円相場は9月16日には一時、1ドル=139円台まで上昇していた。FRBが積極的に利下げを進めるとの観測が背景にあったが、その後、石破首相が日本銀行の追加利上げに否定的な姿勢を示したこともあり、3週間弱で約10円、円安が進行している。

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