ペイペイ証券「おまかせ運用」スタート…「安定型」「収益型」から選ぶだけ、簡単に積み立て投資

 スマートフォン証券大手のペイペイ証券は2日、簡単に投資信託の積み立て投資ができるサービスを始めたと発表した。日米の資産運用大手と連携し、二つのコースを提供する。金融商品選びに迷って、投資に踏み出せない初心者の獲得を狙う。

ペイペイ証券の番所健児社長

 新しいサービスの「おまかせ運用」は、スマホ決済ペイペイのアプリ画面上から利用できる。「安定型」か「収益型」の二つのコースから選んで金額を確認するだけで、自動の積み立て投資に登録できる。投資額は初期設定が1日500円(月約1万5000円)で、変更もできる。

 安定型は、日本や先進国、新興国の株式や債券など、様々な指数に連動する投信に分散投資する「バランスファンド」だ。国内で圧倒的な人気を誇り、世界株指数に連動する「インデックスファンド」を手がける三菱UFJアセットマネジメント(MUAM)と共同開発した。ペイペイ証券だけで販売する。

 MUAMの代田秀雄常務は「投資初心者向けにリスクがコントロールされている。投資の裾野を広げる上で重要な打ち手となる」と強調する。

 収益型は、指数を上回る運用を目指す「アクティブファンド」だ。その分リスクは高まるが、米国トップの運用残高を持つ米金融大手キャピタル・グループの世界株ファンドを採用する。過去の実績は、世界株のインデックスファンドを大きく上回る。

 キャピタル日本法人の小泉徹也社長は「少額の積み立てでも30年たてば幸せな人生を迎えられる資金ができあがる」と説明する。

 ペイペイ証券が新サービスを始めるのは、口座開設者の大半を占める投資初心者をさらに増やすためだ。番所健児社長は「口座を開いても何をしていいかわからない、との声は多い。わかりやすいように利用者の大きなニーズがあり、利益も見込める2コースに絞った」と話す。

 ペイペイ証券によると、今年から始まった新NISA(少額投資非課税制度)の新規口座開設数(1~6月)は23万件だった。大手ネット証券5社と比べると、SBIと楽天証券に次ぐ3位だった。後発なので、通常の証券口座数は約120万件と5社より少ないが、猛追している。

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