みずほ証券社長「楽天経済圏と一体化したい」 楽天証券と提携拡大へ

取材に応じるみずほ証券の浜本吉郎社長=2024年9月24日午後、東京都千代田区、東谷晃平撮影

 みずほ証券の浜本吉郎社長(57)は、朝日新聞の取材に応じ、49%を出資する楽天証券について、商品供給など従来の分野以外にも、システム分野などで提携を拡大する方針を明らかにした。さらなる出資比率の引き上げは明言を避けたが、浜本氏は「楽天の持つ経済圏と一体化していきたい」と語り、楽天の金融事業との関係を強める考えを示した。

 みずほFG(フィナンシャルグループ)は2022年、証券を通じ楽天証券の株式の約2割を取得。モバイル事業の不振で楽天グループが財務改善を迫られるなか、23年12月に追加取得し、今の出資比率は49%に達する。

 今年4月には共同出資で個人投資家の相談にのる「MiRaIウェルス・パートナーズ」を発足させた。浜本氏は「米国で盛んな個人対象の資産形成コンサル業への先行投資だ」と位置づける。

 楽天証券の新NISA(少額投資非課税制度)口座数は6月末時点で552万口座とネット証券でトップ。若年層に強い楽天と、総合証券ならではのサポート体制を持つみずほ双方の強みを生かすねらいがある。

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