NY円、1ドル=146円50銭台まで下落…石破首相の「利上げけん制」発言受け円安が進行

 【ニューヨーク=小林泰裕】2日のニューヨーク外国為替市場で、対ドルの円相場は一時、1ドル=146円50銭台に下落した。石破首相の発言を受け、約1か月ぶりの円安・ドル高水準となった。

 2日夕の東京市場の円相場は、1ドル=144円05~08銭で取引されていたが、1日たらずで2円以上円安が進行した。石破首相が2日、日本銀行の追加利上げについて「そのような環境にあるとは思っていない」と発言したことで、日銀の利上げ観測が後退した。

 一方、2日に発表された米国の雇用者数の増加幅が市場予想を上回った。米景気は堅調に推移しており、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースが想定よりも緩やかになるとの観測が強まった。

 日米の金利差縮小が想定よりも進まないとの見方から、運用面で魅力のあるドルを買って円を売る動きが優勢となった。

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