オープンAIが9600億円を調達…評価額23兆円、世界の新興企業で屈指の規模に

 【ニューヨーク=小林泰裕】対話型AI(人工知能)サービス「チャットGPT」を開発した米オープンAIは2日、生成AIの開発資金として投資家から66億ドル(約9600億円)を調達したと発表した。調達後の企業評価額は1570億ドル(約23兆円)と、世界の新興企業で屈指の規模となる。

 米メディアによると、米IT大手マイクロソフトが約7億5000万ドル、ソフトバンクグループが約5億ドル、米半導体大手エヌビディアが約1億ドルを投資した。このほか米投資ファンドなども投資したという。

 オープンAIは「この資金によって最先端のAI研究を強化し、人々に役立つ技術の構築を継続することができる」との声明を公表した。チャットGPTの利用者は世界で毎週2億5000万人超、有料会員は1100万人とみられる。

 調達後の企業評価額は、非上場企業では「TikTok(ティックトック)」を運営する中国バイトダンス(2250億ドル)、米宇宙開発企業スペースX(2000億ドル)に次ぐ。

 オープンAIは非営利組織から営利企業への転換を目指している。予定通り営利企業に転換できない場合、今回の資金調達に参加した投資家は資金を引き揚げることができるという。

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