植田総裁、今後の利上げ継続の考え示す…「時間的な余裕はあると考えている」

 日本銀行の植田和男総裁は20日の金融政策決定会合後の記者会見で、「経済・物価の見通しが実現していくならば、引き続き、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と述べ、今後も利上げを継続していく考えを示した。

日銀の植田総裁(18日)

 金融市場の現状については、「引き続き、不安定な状況にあると認識している」と説明。政策判断については、「米国を始めとする海外経済の不透明感が背景にあり、丁寧に分析して状況を確認していくことが重要だ」と指摘した。

 前回7月の会合で、追加利上げを判断した理由の一つとした「足元の円安による物価の上振れリスク」ついては、「最近の為替動向も踏まえると、円安に伴う物価上振れリスクは相応に減少しているとみている」と語った。その上で、「政策判断にあたり、様々なことを確認していく時間的な余裕はあると考えている」と述べた。

 日銀は20日の会合で、政策金利である短期金利の誘導目標を0・25%程度で維持することを決めた。

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