化粧品の触り心地、触れなくても確かめられる技術開発へ…資生堂とＮＴＴ

　資生堂とＮＴＴは１８日、触れなくても化粧品の触り心地を確かめられる非接触技術の開発に乗り出すと発表した。視覚や聴覚を通じて脳に錯覚を起こさせることで、実際に触っていなくても手触り感を得られるような技術を目指す。

ＮＴＴ

　ＮＴＴは、視覚などの情報を脳がどのように処理しているかを研究し、こうした五感を遠隔で伝えられる通信技術の開発に取り組んできた。共同研究では、化粧品の肌触りや感触に関する資生堂の知見を組み合わせ、実現の道を探るという。

　化粧品は、実際に商品を手にとって、試供品を試せる店頭での販売が主要販路だった。コロナ禍でオンライン販売が普及したが、商品説明は文章や動画など視覚情報に限られるのが課題となっている。資生堂は、触り心地まで体験できる技術の実用化を目指し、オンライン販売に活用したい考えだ。