40年前の日産「フェアレディZ」を海外オークションで発見 走行距離21万キロ超え 年代相応にヤレた「Z32」の価値とは
日本でも人気の高かった、日産「フェアレディZ(Z32)」が、オンラインオークション大手の「Car&Vids」に出品されて注目を集めています。一体どのようなクルマなのでしょうか。
美しいスタイリングとFRスポーツカーの素質を底上げしたZ32型フェアレディZがオークションに登場
1969年に誕生し、世界中で多くの人気を獲得したのが、日産が製造、販売する「フェアレディZ」です。
スポーツカーらしいロングノーズ&ショートデッキの古典的なスタイルに加え、レスポンスに優れた直列6気筒の「L型」エンジンの組み合わせは、日本国内はもちろんのこと、とくに北米から大きな支持を得ることに成功しました。
その後もロングノーズ&ショートデッキのスタイルを維持してきましたが、大きく路線変更したのが1989年に誕生した4代目のモデルにあたるZ32型の「300ZX」です。
300ZXでは、ロングノーズ&ショートデッキのスタイルから、唯一無二の近未来的なワイド&ローフォルムを採用します。
インテリアも同様にドライバーを取り囲むような先進的なメーターレイアウトに変更され、スペシャリティー溢れるデザインとなっています。
ボディサイズは、これまでの5ナンバー規格の全幅を1790mmまで拡大することでワイドトレッド化するだけでなく、全高も1245mmとすることで迫力のフォルムと低重心化に成功しました。
サスペンションはコストの高い4輪マルチリンク式を採用し、さらにR32「スカイラインGT-R」も採用した「Super HICAS」を搭載することでコーナリング性能も向上。
パワーユニットは3リッターV型6気筒を搭載し、自然吸気の「VG30DE」では230ps、ツインターボの「VG30DETT」では280ps(海外仕様は300ps)の最高出力を誇り、国内FRスポーツカーを代表するクルマとなりました。
ボディ構成は2シーターとホイールベースを120mm延長した2by2の2種があり、のちにルーフパネルの取り外しが可能なTバールーフ仕様やコンバーチブル仕様が誕生しました。
さらにバリエーションが豊富で日本ではバブル絶頂期だったこともあって、多くの販売台数を達成します。
このような先進的なデザインと走りの質を底上げした4代目 フェアレディZの300ZXですが、オンラインオークション大手の「Car&Vids」に出品されて注目を集めています。
1993年式の2シーター“コンバーチブル”
今回出品された個体は、1993年式の2シーターのコンバーチブルモデルで、ボディカラーはブラックです。
走行距離は13万2100マイル(約21万2594km)で、パワートレインは3リッターの自然吸気で、5速トランスミッションを介し、後輪を駆動。
機能面での主な変更点は、17インチBBSアルミホイールと社外マフラー、社外ショックとスティレン社製ノーズパネルに換装されています。
インテリアはレザーシートを含めて黒一色のオリジナルの状態で、社外ペダル、 Directed Audio社製アンプ、社外レシーバーが、変更された部分となっています。
状態は多少の不具合があり、手動のソフトトップは破れや開閉動作は問題ないものの、ソフトトップを支える金属製のブラケットが破損しているので、交換が必要とのことです。
また、フロントバンパー下部の傷と助手席側後輪の縁石擦れのほか、車体下部の部品に若干の腐食があるとのことです。
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今回のオークションは状態がそれほど良くないことに加え、過走行ということにも関わらず、コメント21件、入札27件と大いに盛り上がりました。
オークションは2024年10月29日に終了し、最終的には5450ドル(約84万円)で落札されています。
11/20 06:30
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