伝説の「787B」が疾走! 「ロードスター」35周年記念車も初公開!! 「マツダファンフェスタ」はなぜ2日間へと開催規模が拡大されたのか?

マツダは2024年10月19日と20日の両日、富士スピードウェイで「マツダファンフェスタ2024 at 富士スピードウェイ」を開催しました。2023年まで1Day開催だった同イベントですが、2024年は2日間開催へと規模を拡大。会場はどのような盛り上がりを見せたのでしょうか?

トークショーで「ロードスター」35周年記念車をアンベール

 マツダは2024年10月19日と20日の両日、富士スピードウェイを会場とするファンイベント「マツダファンフェスタ2024 at 富士スピードウェイ」を開催しました。

「ファンの皆様とともに、もっとクルマを楽しむ場」をコンセプトに、クルマ好きだけでなくファミリーでも楽しめるよう工夫された、参加型ブランド体験の場を提供。2日間で約2万3000名のマツダファンが集結しました。

2日間開催で例年以上の盛り上がりを見せた「マツダファンフェスタ2024 at 富士スピードウェイ」

2日間開催で例年以上の盛り上がりを見せた「マツダファンフェスタ2024 at 富士スピードウェイ」

 マツダの代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)の毛籠勝弘氏は、「2023年のイベントには予想を上回る多くの方々にご来場いただいた結果、さまざまなコンテンツが混雑してしまい、十分に楽しんでいただけなかった方々もいらっしゃいました。そこで今回は、より多くの体験の機会を提供すべく2日間の開催を決断しました」と、開催日程が拡大された理由を説明。

 また自身も、併催された3時間耐久レース「マツダグループチャレンジカップ」に参戦。「ロードスター」のステアリングを握って激走を繰り広げるなど、積極的にイベントに参加することでファンとともにイベントを盛り上げていました。

 そうしたマツダのサービス精神を象徴するように、開会セレモニーから伝説のレーシングマシン「787B」を投入。そのコックピットから“ミスター ル・マン”の愛称で親しまれるレーシングドライバーの寺田陽次郎さんが現れ、集ったファンを喜ばせました。

 この「787B」は、1991年のル・マン24時間耐久レースで優勝したマシンそのもので、マツダが動態保存をしているもの。午後におこなわれたデモンストレーションランでは、歴代のヒストリックレーシングカーとともに、寺田氏のドライブによる「787B」がレーシングコースを周回。サーキット全体に独特の4ロータリーサウンドを響かせていました。

 もうひとつ、本イベントの目玉となったのが、誕生より35周年を迎えた「ロードスター」の記念イベントです。

2日間開催で例年以上の盛り上がりを見せた「マツダファンフェスタ2024 at 富士スピードウェイ」

2日間開催で例年以上の盛り上がりを見せた「マツダファンフェスタ2024 at 富士スピードウェイ」

 初日には、最新モデルの開発主査を務める齋藤茂樹氏とチーフデザイナーの岩本義人氏が参加するトークショーを開催。その場で、オーナーイベントなどで予告されていたウワサの35周年記念車が世界初公開されました。

「ロードスター」の35周年記念車は、ソフトトップと「RF」と呼ばれる電動ハードトップ仕様を用意。ボディカラーの“アーティザンレッドプレミアムメタリック”と内装色の“スポーツタン”を組み合わせた専用コーディネートが大きな特徴です。

 このほか35周年記念車には専用装備が追加されているほか、全車にシリアルナンバーつきの専用オーナメントが装着されることも明かされました。

 斎藤氏は「35周年記念車は、思い切ってヴィンテージにキャラクターを振り、これまでにない独自の世界観をつくり上げることができました」と、そのキャラクターを説明。「きれいでエレガントなクルマとなったので、大人の方に乗って欲しい」と、その魅力をアピールしました。

 歓迎すべき情報は、前回の30周年記念モデルとは異なり、期間限定受注とすることで欲しい人すべてに行き渡るようにすると明言されたこと。トークショー終了後には多くの見学者が集まり、35周年記念車の姿が見えなくなるほどの好評ぶりでした。

●450名ものマツダ関係者が富士スピードウェイに集結

「マツダファンフェスタ」は、マツダ関係者との交流もお楽しみのひとつ。会場内には、多数の体験型コンテンツが用意されました。

 エンジン燃焼を疑似的につくり出して学ぶ「圧縮着火体験」や、身近な材料を使って自動車のマフラーの仕組みを理解する「KIDSマフラー教室」、クルマの整備を体験する「KIDSなりきりエンジニア」など、子ども向けコンテンツも充実。大人も楽しめる本格的なコンテンツに、多くの子どもたちが真剣に挑戦していました。

 さらに、ハンマーで鉄板から金属パーツをつくり出す「技能五輪 職人技実演」や、ロータリーエンジンの組み立て実演など、マツダ技術者の高い技能が披露されました。

 さらに、新車開発担当者が提供するコンテンツでは、新車開発の秘話も飛び出した対話イベントや運転の楽しさを学ぶドライビングレッスンなども開催され、参加者たちはつくり手の思いに触れることもできました。

 これらコンテンツの運営のために、実に450名ものマツダ関係者が富士スピードウェイに集ったといいますから、マツダのファンに向けた熱い思いが伝わってきます。

 2日間ともイベントのフィナーレは、来場者たちの愛車によるマツダ車パレードランで締めくくられました。2025年の再会を願いながら、参加者たちはそれぞれの帰路へとつきました。

 2024年には、11月9日と10日の2日間、岡山県美作市にある岡山国際サーキットでもマツダファンフェスタ2024 岡山」が開催される予定となっています。富士スピードウェイに足を運べなかった方は、こちらへの参加を検討されてはいかがでしょう?

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