「カスタムバイクを思わせるルックス」がカッコいい! 世界最古のバイクメーカーが放つ「ショットガン650」は“ボバー”スタイルが新鮮です

1901年から英国でバイクをつくり始め、現在はインドを拠点に活動しているバイクブランド・ロイヤルエンフィールド。“世界最古のバイクメーカー”として知られる一方、同ブランドは積極的に新モデルをリリースする勢いがあります。そんなロイヤルエンフィールドの新型モデル「ショットガン650」はどのようなバイクなのでしょうか?

カスタムマシンのようなスタイリング

 英国で創業し、100年を超える歴史を持つ“世界最古のバイクメーカー”ロイヤルエンフィールドは、今も空冷エンジンを中心にラインナップを増やし続けています。

 本記事で注目する新型モデル「ショットガン650」は、空冷の並列2気筒エンジンを搭載。古きよき時代の英国車の雰囲気を残しながら、現代的な装備も与えられています。

ロイヤルエンフィールド新型「ショットガン650」

ロイヤルエンフィールド新型「ショットガン650」

 新型「ショットガン650」が搭載する650ccの空冷2気筒エンジンは、「コンチネンタルGT 650」や「INT 650」などにも搭載されるロイヤルエンフィールドの中核的なパワーユニット。

 2023年に登場したクルーザーバイク「スーパーメテオ650」にも採用されており、新型「ショットガン650」は、この「スーパーメテオ650」をベースとしています。

 とはいえルックスは、クルーザーというよりも“ボバー”スタイルと呼ばれるカスタムバイクのような仕上がり。低く抑えられた幅広のハンドルとフローティングタイプのシングルシートが雰囲気をかき立てます。

 このシートは、取り外し可能なキャリアを装着することでタンデムシートやリアキャリア仕様にスタイルを変えられるのがポイント。車検証の記載変更が必要となることから、日本国内では気軽にシングルシート仕様とタンデムシート仕様とを切り替えるのは難しいものの、カスタムマインドを高めてくれる装備といえます。

●スポーティで重厚な乗り味

 新型「ショットガン650」のホイール径は、「スーパーメテオ650」のフロント19/リア16インチに対して、フロント18/リア17インチとされています。

 それに伴ってキャスター角も変更されるなど、サスペンションセッティングは独自のものに。実際に乗ってみると、このことが乗り味にも大きな違いを生んでいます。

「スーパーメテオ650」はまさにクルーザーらしい乗り味で、街中や高速道路はもちろんのこと、ワインディングもゆったりと流すのが似合うフィーリング。それに対して新型「ショットガン650」は、ライディングポジションが前傾となっているのも相まって、同じ峠道を走ってもより積極的にバイクを操れるスポーティな走りを味わえます。

 スポーティとはいっても、搭載されるエンジンが空冷2気筒ということもあり、水冷バイクのようにビュンビュン回転が上昇するフィーリングとは一線を画した味わい深いもの。大きめのピストンと重いクランクがエンジンの中で鼓動している感覚が伝わってきて、それほどスピードを出していなくてもアクセルを開けるのが楽しくなってきます。

 この「重厚さ」と「スポーティさ」という、一見相反するようなフィーリングが同居しているのが新型「ショットガン650」の一番の魅力。スポーツライディングを楽しみたいけれど、峠を“攻める”のは気が引けるようになってきた大人のライダーにおすすめしたい乗り味です。

 ちなみに、2気筒分の排気は、2本に分けられたマフラーから排出。キャブトンタイプを思わせる形状のサイレンサーからエキゾーストノートがライダーの耳に届きます。

 この排気音も魅力的で、これだけを楽しむためにバイクで出かけようという気分にさせられるほど。新型「ショットガン650」のようなバイクがガレージにあると、バイクライフがより楽しくなりそうだと思えました。

●製品仕様
・価格(消費税込):97万4600円〜
・サイズ:2220×820×1105mm
・シート高:795mm
・車両重量:240kg
・エンジン:空冷並列2気筒OHC4バルブ
・総排気量:648cc
・最高出力:47ps/7250rpm
・最大トルク:52.3Nm/5650rpm

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