どう変わった!? アウディ新型「Q5」世界初公開 3代目に進化した大人気の“高級ミドルSUV”は内燃エンジンのみの展開

アウディは3代目となるミドルSUV「Q5」を世界初公開しました。どのように進化したのでしょうか。

新型Q5は内燃エンジンのみのラインナップ

 独アウディAGは2024年9月2日、新型「Q5」を世界初公開しました。 

世界初公開されたアウディ新型「Q5」

世界初公開されたアウディ新型「Q5」

 Q5はアウディのDセグメントSUVで、初代は2008年に世界初公開、日本でも2009年5月に発表されました。

 2代目モデルは2017年に登場、2020年にはクーペSUV「Q5スポーツバック」も登場しています。

 今回世界初公開された新型Q5は3代目となるモデルです。

 2024年7月に世界初公開された新型「A5セダン&A5アバント」と同様、新プラットフォーム「PPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバスジョン)」をベースにしています。これにより、アウディはさまざまなセグメントで高い技術基準を備えた量産モデルを発売できるといいます。PPCの柔軟性により、アウディは将来のモデルに独自の特徴を与えることができます。

 アウディはモデルレンジの拡大に伴い、2024年から車名の規則を再構築しています。今後、電気自動車(EV)は偶数、内燃エンジンモデルは奇数で表示することになるといいます。つまり、新型Q5はICE(内燃エンジン)モデルとなります。

 新型Q5のエクステリアはさらにスポーティになっているのが特徴です。スポーティで幅広のシングルフレームは高く配置され、その両側には垂直の機能的なエアカーテンが配置されています。

 力強く彫り込まれたヘッドライトは、シャープで焦点の合った外観を作り出し、正面から見てもこの車の機敏で自信に満ちた性格を示しています。

 リアデザインは、ラインを最大限に減らしたことにより、スッキリとしています。ライトストリップとバンパーの間の領域は滑らかに保たれ、SUVにスポーティなエレガンスを与えています。

 デザインラインには「ベーシック」「アドバンスド エクステリア」「Sライン エクステリア」の3バージョンを用意。さらにSモデルには独立したスタイルが与えられます。ボディカラーは11色を用意します

 インテリアは、「人間中心」、つまり常にユーザーのニーズに合わせて設計されています。

 中心となるのは、ドライバーと助手席の前にアウディMMIディスプレイの形で設置された「デジタル ステージ」で、スリムで自立型のアウディMMIパノラマディスプレイは、湾曲したデザインとOLEDテクノロジーを備え、11.9インチのアウディバーチャルコックピットと 14.5インチのMMIタッチディスプレイを収容しています。

 さらに空力を最適化。またフロントガラスには標準で防音ガラスが取り付けられています。運転の快適性をさらに高めるために、フロントサイドウィンドウにもオプションで防音ガラスを取り付けることができます。

ドイツでの車両価格は約843万円から

 パワートレインは、市場投入時の新型Q5シリーズには全モデル高効率のMHEV plusテクノロジーが搭載されています。

世界初公開されたアウディ新型「Q5」のインテリア

世界初公開されたアウディ新型「Q5」のインテリア

 48Vの電気システムを備えた新たなMHEV Plusシステムには、内燃エンジンをサポートしCO2排出量を削減すると同時に、パフォーマンスと快適性を向上します。

 PTG(パワートレインジェネレーター)は、最大24馬力・230Nmの電力を生成。赤信号などでエンジンがオフの状態でもエアコンがフルパワーで動作し続け、車内を快適に保つことが可能です。

 MHEV plus搭載車のリチウムイオンバッテリーは1.7kWh容量で、減速時にはパワートレインジェネレーター(TSG)が最大25kWのエネルギーを回生します。

 市場投入時には新型Q5は3つのエンジンバリエーションで発売されます。

 エントリーレベルの「2.0TFSI」は204馬力・340Nmを発生、前輪を駆動します。またオプションでクワトロ(AWD)も用意します。

 204馬力・400Nmの「2.0TDI」はクワトロのみでの提供となります。

 さらにトップモデルとして「SQ5」を用意。これは270kW(367馬力)・550Nmを発生するV型6気筒TFSIを搭載します。

 新型Q5は、2025年第1四半期にドイツ、およびヨーロッパ諸国で発売される予定で、2024年9月からドイツで注文が可能になります。

 ドイツでの車両価格は5万2300ユーロ(日本円で約843万円。ドイツの付加価値税VAT19%込)からとなっています。

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 アウディAG取締役会会長(CEO)のゲルノット・デルナ氏は「アウディQ5は、15年以上にわたりミドルSUVクラスで当社のもっとも成功し、もっとも重要なSUVモデルでした。新型は、その実証された特性をさらに発展させたものです。当社の新世代の高効率燃焼エンジンの 2 番目のモデルとして、これは当社のポートフォリオの若返りにおける次の重要なステップとなります。ダイナミックな SUV デザインを備えたスポーティなオールラウンダーである新型アウディ Q5 は、今後も成功を続けると確信しています」とコメントしています。

 Q5はこれまで8年間、メキシコのサンホセ・チアパス工場にて生産されていますが、新型Q5も同じくメキシコ工場にて生産されます。

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