マイナス金利解除で暮らしへの影響は ローン返済額が増える? 円高で輸入品は安くなる? 

(夏目みな美 アナウンサー)
「日本銀行は19日、マイナス金利の解除など大規模な金融緩和の変更を決めました。それではマイナス金利が解除されると、私たちの暮らしには、どんな影響があるんでしょうか?」

CBC

(大石邦彦 アンカーマン)
「では、分かりやすくメリットとデメリットで見ていきましょう。まずメリットですが、銀行などの預金の金利が上がる可能性はあります。三菱UFJ銀行などはマイナス金利の解除を受けて、普通預金の金利を20倍にすると発表したんですね。

現在の金利が0.001%ですから20倍だと0.02%になるというもので、預金額が大きな人にはメリットになりそうです。そして、デメリットなんですが、金利が上がると住宅や車などの大きな買い物をする際には、ローン金利が上がってきますので返済額も増えてくる。消費者の負担は増しそうです。

CBC

一方、金利が上がって日米の金利差が縮小することで、円高になる傾向があります。円高のメリットとしては、輸入品が安くなりますから消費者の負担は減りそうです。
そのデメリットは、現在の日本経済を牽引している自動車など輸出産業の業績が悪くなって景気が冷え込む恐れもあるということです。

CBC

(夏目アナ)
「日銀はマイナス金利解除の条件として、物価上昇と賃金の上昇を挙げていたんですよね」

(大石アンカーマン)
「はい、大手企業は賃上げアップを実現しているんですが、問題は日本の企業の9割以上を占める中小企業です。19日に取材した名古屋市港区で自動車のエンジンやエアコンなどに使われる「ネジ」を製造している、千代田鋲螺・野村美貴男社長も、賃金を上げたいんだけれども、懐事情からすると厳しいと。ただ賃金を上げないと、人材が流出したり新規で来てもらえないと嘆いていました。

賃上げは中小企業まで広がっていくのか、今後の日本経済の鍵を握っています。

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