老後貧乏が確定…いまさらどうしたらいい?
このたび、次の質問をいただきました。「貯金がなく年金がどう考えても足りなさそうで老後貧乏が確定している。いまさらどうしたらいいのか?(60歳)」。今回は、この質問に対して、「筆者ならこうする」ことを書きます。
1:現状確認……現状、どれくらい貧乏なのか?を確認する
2:目標設定……退職までに、いくら貯める必要があるか?を計算する
3:ギャップの把握……現状と目標の間にどれだけギャップがあるか?を知る
平均寿命(『令和4年簡易生命表の概況』によると男性81.05歳、女性87.09歳)も10年は長く生きることを想定して、いくら貯めるべきかを計算します。「生活費×退職後に生きる年数×12」くらいで推計しておくとよいでしょう。
ここまで計算したら、次は「自助努力する」「身内を頼る」「社会を頼る」という3段階を考えていきます。
いま貯金がないということは「これまで貯金を使い果たしてきた」ということでもあります。収入が少ない場合は職場を変えるなど検討できますが、浪費が原因なら「お金が余るとつい使ってしまう」というクセがいつまで経っても抜けない恐れがあります。そういう場合は、給与から先取り貯蓄をすることで、まずは多少、強引にでも貯金をすることを考えます。
次に、もっとも分かりやすい解決策は「退職を遅らせて、なるべく長く働くこと」です。70歳でも働けるなら働くし、80歳でも関係ありません。
海外の研究によれば、退職を3年早めただけでも、退職後に資金難に陥る人が倍以上に増えたそうです。これは裏を返すと、退職を3年遅くすることで、退職後に資金難になるリスクを大きく減らせるということでもあります。
それでもお金が足りない場合は、「生活水準を下げる」ことも必要です。貯金がないまま退職すれば、必然的に収入も減って生活水準は下がります。早いか遅いかだけの問題ですから、切り詰められるなら早いほうがいいです。
自助努力ではどうにもならない場合は、「身内を頼る」ことを考えます。
自分だけではどうにもならない場合は、パートナーや子ども、兄弟などの血縁者に頼ることも考えます。迷惑をかけるわけなので、身内といえど渋い顔されるでしょう。援助を断られることもあると思いますが、背に腹は代えられません。
身内にも頼れない場合は、社会に頼ることになります。
ここまでくると、生活保護を受給することも選択肢の1つです。もちろん、余裕がある人が生活保護を受けることはできません。たとえば、預貯金や不動産などの資産があるなら「それを売って暮らせばいい」わけですから、受給の対象外となります。
まずは自助努力で何とかしつつ、どうしようもなくなったら身内や社会を頼るのが基本です。60歳からでもできることは山ほどあります。まずは自分で何とかする打開策を考えてみてはいかがでしょう。
文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)
18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。
(文:中原 良太(個人投資家・トレーダー))
60歳からできること
最優先でやることは、以下の3つです。1:現状確認……現状、どれくらい貧乏なのか?を確認する
2:目標設定……退職までに、いくら貯める必要があるか?を計算する
3:ギャップの把握……現状と目標の間にどれだけギャップがあるか?を知る
1:現状確認……現状、どれくらい貧乏なのか?を確認する
まず、自分がどれくらい貧乏なのかを確認します。いまの貯金がどれくらいあるかを銀行口座で確認します。これから受け取る予定の退職金を会社に聞き、年金は「ねんきんネット」で確認します。2:目標設定……退職までに、いくら貯める必要があるか?を計算する
次に、自分が退職後に求める暮らしを考えて、いくら貯める必要があるかを計算します。60歳なら大まかに年金の受取額が分かると思います。また、月々にかかる生活費もおおよそ想定がつくでしょう。平均寿命(『令和4年簡易生命表の概況』によると男性81.05歳、女性87.09歳)も10年は長く生きることを想定して、いくら貯めるべきかを計算します。「生活費×退職後に生きる年数×12」くらいで推計しておくとよいでしょう。
3:ギャップの把握……現状と目標の間にどれだけギャップがあるか?を知る
1~2で、「理想の暮らしを送るには、退職までに◯万円貯める必要がある」のような計算ができると思います。これで、ひとまず将来設計の「たたき台」の完成です。ここまで計算したら、次は「自助努力する」「身内を頼る」「社会を頼る」という3段階を考えていきます。
「自助努力する」「身内を頼る」「社会を頼る」……具体的に何をしたらいい?
自助努力というのは「自分で何とかする」ことです。いま貯金がないということは「これまで貯金を使い果たしてきた」ということでもあります。収入が少ない場合は職場を変えるなど検討できますが、浪費が原因なら「お金が余るとつい使ってしまう」というクセがいつまで経っても抜けない恐れがあります。そういう場合は、給与から先取り貯蓄をすることで、まずは多少、強引にでも貯金をすることを考えます。
次に、もっとも分かりやすい解決策は「退職を遅らせて、なるべく長く働くこと」です。70歳でも働けるなら働くし、80歳でも関係ありません。
海外の研究によれば、退職を3年早めただけでも、退職後に資金難に陥る人が倍以上に増えたそうです。これは裏を返すと、退職を3年遅くすることで、退職後に資金難になるリスクを大きく減らせるということでもあります。
それでもお金が足りない場合は、「生活水準を下げる」ことも必要です。貯金がないまま退職すれば、必然的に収入も減って生活水準は下がります。早いか遅いかだけの問題ですから、切り詰められるなら早いほうがいいです。
自助努力ではどうにもならない場合は、「身内を頼る」ことを考えます。
自分だけではどうにもならない場合は、パートナーや子ども、兄弟などの血縁者に頼ることも考えます。迷惑をかけるわけなので、身内といえど渋い顔されるでしょう。援助を断られることもあると思いますが、背に腹は代えられません。
身内にも頼れない場合は、社会に頼ることになります。
ここまでくると、生活保護を受給することも選択肢の1つです。もちろん、余裕がある人が生活保護を受けることはできません。たとえば、預貯金や不動産などの資産があるなら「それを売って暮らせばいい」わけですから、受給の対象外となります。
まずは自助努力で何とかしつつ、どうしようもなくなったら身内や社会を頼るのが基本です。60歳からでもできることは山ほどあります。まずは自分で何とかする打開策を考えてみてはいかがでしょう。
文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)
18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。
(文:中原 良太(個人投資家・トレーダー))
10/29 21:20
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