お金持ちは、家計簿をつけない?どうして?

富裕層には「家計管理」という発想はありません。私の周囲にも家計簿をつけている人はいません。なぜなら、必要なものは買うし、そうでないものは買わないため、ことさら「管理」する必要がないからです。

お金持ちが「家計管理」をしない理由

富裕層には「家計管理」という発想はありません。私の周囲にも家計簿をつけている人はいません(自営業の人の中には帳簿をつけている人はいますが、これは事業用途と私的用途を区別することが確定申告・税務申告に必要だからです)。

なぜなら、必要なものは買うし、そうでないものは買わないため、ことさら「管理」する必要がないからです。

「つい使いすぎてしまう」「月末にはなぜかお金が底をついている」という人は、「本当に必要かどうか」を買うときに考えていないのでしょう。

「新商品だから」「かわいいから」「セールだから」「限定商品だから」などという、気分で買っていれば、お金はどんどんなくなっていきます(むろん限定品の中にはリセールバリューがあるものとか、ヤフオクなどで高く転売できるものもありますが)。

お金持ちは「本当に必要なもの」を判断できる

そもそも、「本当に必要かどうか」「なくても困らないものか」「誰のため、何のためになるか」を立ち止まって考えれば、普通の人にとって買うべきものはそう多くありません。

たとえばどんなに貧しくても、「トイレットペーパーを買わない」という人はごく少数派だと思います。これは必ず必要だからです。

一方、「デパートでかわいい雑貨を買った」「ファストファッションの店で新商品を買った」という人もいるとは思いますが、これは別に買わなくても困らないことの方が多いでしょう。

むしろ企業に勤める賢い人たちが考えたマーケティングに踊らされているともいえます。

最近では、スマホでレシートを撮影すると自動で金額などを読み取ってくれる家計簿アプリなども登場しています。しかし、こうしたツールを使った「お金の見える化」は、無駄遣いや衝動買いをしがちな人に有効なのであって、日ごろから「これは必要」「これはいらない」と明確な判断基準のもとにお金を使っている人にとっては、わざわざ必要のないものなのです。

文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)

大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。
(文:午堂 登紀雄(米国公認会計士))

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