75歳男性「資産8850万円は貯めすぎた。老後2000万円は無計画な人のたわごとで、会社員に老後資金は不要」と語る理由

どんなに貯めても不安が尽きない老後資金。実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、千葉県在住75歳男性のケースを紹介します。

相次ぐ物価上昇で「もはや老後資金は2000万円では済まないのでは」と、不安が増す昨今。ただ、「現役時代にもっと貯蓄すべきだった」と嘆く人がいる一方で、「元気なうちにお金を使うべきだった」と悔やむ人がいるのも事実です。

実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、千葉県在住75歳男性のケースをご紹介します。

回答者プロフィール

回答者本人:75歳男性
同居家族構成:本人、妻(72歳)
居住地:千葉県
リタイア前の職業:不明
リタイア前の年収:不明
現在の金融資産:預貯金8500万円、リスク資産350万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:厚生年金30年、国民年金5年

現在の収支(月額)

老齢基礎年金(国民年金):6万円
老齢厚生年金(厚生年金):10万円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金7万円

年金以外の収入:なし

配偶者の年金や収入:老齢年金95万円(年額)

ひと月の支出:約15万円

「年金から月10万円貯蓄できている」

現在、およそ預貯金8500万円、リスク資産350万円を保有しているという今回の投稿者。

自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。

ただどちらかというと貯めすぎたと感じているようで、「夫婦の年金合計が月25万円、支出月15万円、余剰が月10万円。今後25年で(貯蓄が)3000万円増えます。65歳から75歳まで年金生活で赤字はありません。身の丈にあった暮らしをしています。普通のサラリーマンなら老後資金は不要です」と語っています。

「保険外交員を信じてお金を貯めすぎた」

現役時代は、老後資金として「9000万円」貯めることを目標にしていたそう。

「25歳の時、生命保険会社の保険外交員から年金生活を始めるまでに9000万円準備しなければならないと言われた。30年間忠実にその教えを実行した。けど、この年になって考えると、騙されたと思います。正しい生活をすれば老後資金は不要です。老後の目標金額も不要です」と投稿者。

年金生活をおくる今、老後資金は「300万円」でもいいくらいだといいます。

「お金を貯め過ぎたために後悔しています。今は、配偶者や子どもや孫に110万円贈与(年間110万円まで非課税)を始めました」とあります。

「25年学び、25年働き、25年遊び、25年おまけ」

今の生活については「非常に満足している」と投稿者。

「私の人生計画は『25年学び、25年働き、25年遊び、25年おまけ』です。ほぼ予定通り、過ごしてきましたので、最期のおまけは何をしようか悩んでいます。朝9時に起きて、妻と朝食を食べて、マックでお茶して、買い物をして、17時に夕食を食べて、20時に妻とお風呂に入り、そして就寝します。実に、楽しい生活です」と穏やかに語ります。

老後資金に不安を抱えている現役世代には、「25年間真面目に働き、家庭ではキチンと家計簿を付けて無駄を省けば、老後資金は不要です。老後資金2000万円は無計画な人のたわごとです。病気は国民健康保険で充分、家屋の修理は安い火災保険で充分、針金とペンチとクギで屋内修理は充分です。老後資金は全く不要です。年金があれば充分です」とメッセージを残されていました。

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(文:あるじゃん 編集部)

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