個人向け国債・変動10を金利0.57%で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?【2024年10月7日から募集開始】

2024年10月7日から募集が始まった個人向け国債・変動10(第175回債)の金利は「0.57%」。先月に比べると少し下がりました。もし100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくらになるのでしょうか。

2024年10月7日から募集が始まった個人向け国債・変動10(第175回債)の金利は「0.57%」となり、先月に比べて少し下がりました。

今回は、個人向け国債・変動10を100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくらになるのか解説します。

個人向け国債・変動10を「金利0.57%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?

個人向け国債・変動10(金利0.57%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息の計算は以下のとおりです。

【半年後にもらえる利息】
・100万円×0.57%×1/2(半年間であるため)=2850円

実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「578円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税及び復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。

そのため、個人向け国債・変動10を金利0.57%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「2850円-578円=2272円」です。

個人向け国債・変動10の利息は国内メガバンクの定期預金と比べ「4.5倍」の差!

個人向け国債・変動10の適用利率は半年ごとに見直されます。ここ最近の利率は、7月発売分が「0.72%」、8月発売分が「0.61%」、9月発売分が「0.61%」、そして10月発売分が「0.57%」となっています。

参考として、2024年10月現在の、国内メガバンクの6カ月ものの定期預金(年率0.125%)の半年後にもらえる利息は「100万円×0.125%×1/2=625円」です。さらに、税金が126円引かれるため、税引き後の利息は「499円」。国内メガバンクの定期預金の利息499円に比べ、10月発売分の個人国債・変動10の利息2272円は4.5倍もの差があります。

個人向け国債・変動10を購入するのに向いている人の特徴

個人向け国債・変動10の金利は、ここ数カ月間、ほぼ上がり続けています。そのため、中には「まとまった金額を購入しようか?」と思う人がいるのではないでしょうか。

ここで、個人向け国債「変動10年」を購入するのに向いている人の特徴を3つ挙げます。

低リスクを好む人

個人向け国債は元本保証があり、基本的に安全性が高い金融商品です。変動10年は、金利が半年ごとに見直されるため、市場の金利動向に応じて利息が変動します。しかし、もし金利が大幅に下がっても最低金利が「0.05%」と設定されているため、一定の利息を受け取ることができます。また、経済環境が悪化して市場金利が変動しても、元本部分の価格は変動しません。このためリスクを避けつつも、国内メガバンクの定期預金より有利な利息を得たい人にとっては、個人向け国債は向いています。

さしあたって使う予定のない資金がある人

個人向け国債「変動10」は、基本的に10年間の運用を前提とした商品です。もし途中で一部または全部を換金(中途換金)する場合、直前2回分の利息相当額(税引き後)だけは差し引かれます。また購入後に1年を経過していなければ、利息を受け取ることができない点にも注意が必要です。さしあたり使う予定のない資金がある人に向いています。なお、中途換金は、1万円単位から可能となります。

定期的に少額の利息を得たい人

変動10年は半年ごとに利息が支払われます。少額でも、定期的に収入があると安心するという人にも向いています。個人向け国債「変動10」で得られる利息は、株や投資信託などの投資で得られる大きなリターンとは異なりますが、定期的に確実に受け取ることができます。

このように、個人向け国債「変動10」を購入するのに向いている人は、リスクを抑えつつ長期的に資産を運用したい人といえます。しかし、国債の購入については、くれぐれも「無理のない範囲」で取り組むことが大切です。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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