「サブスク貧乏」に注意!高齢世帯はどれくらいまで使っても大丈夫?

サブスクは、1カ月あたり数百円しかかからないものも多く、お金を掛けずに余暇を楽しみたいというシニアの方でも利用している方は多いのではないでしょうか。高齢世帯が「教養・娯楽費」にいくらぐらい使っているのか、と「サブスク」を見直す手順についてお話します。

サブスクとはサブスクリプションの略で、一定額を支払えば一定期間、商品やサービスを利用できるサービスのことをいいます。

パッと思い浮かぶものでは、趣味・娯楽に関するものではないでしょうか。音楽の聞き放題、動画を見放題、書籍や雑誌の読み放題、ゲームのし放題などさまざまなサービスがあります。

サブスクは、1カ月あたり数百円しかかからないものも多く、お金を掛けずに余暇を楽しみたいというシニアの方でも利用している方は多いのではないでしょうか。

しかし、1つあたりの料金は安くても、いろいろなサービスを契約すると結構な金額が積み重なっていた……ということもあるでしょう。今回は、高齢世帯が「教養・娯楽費」にいくらぐらい使っているのかということと、見直しする手順についてお話します。

高齢者世帯の1カ月あたりの「教養・娯楽費」はいくら?

総務省の『家計調査報告 2023年(令和5年)平均結果の概要』の中から、65歳以上の無職世帯の「教養・娯楽費」を世帯ごとに確認してみましょう。

●65歳以上の夫婦のみの無職世帯の教養・娯楽費と消費支出に対する割合
・消費支出合計:25万959円
・教養・娯楽費:2万4690円(9.8%)

●65歳以上の単身無職世帯の教養・娯楽費と消費支出に対する割合
・消費支出合計:14万5430円
・教養・娯楽費:1万5277円(10.5%)

上記より、65歳以上の世帯の場合の平均的な教養・娯楽費の割合は消費支出の約1割ということがわかりました。しかし、教養娯楽費には、レジャー代や書籍代なども含まれます。サブスクの割合が多くなりすぎると、予算オーバーになってしまうでしょう。

そうならないためにも、サブスクに支払う費用は「教養・娯楽費」の2割以下にとどめるとよいでしょう。上記の例では、「夫婦のみの世帯」であれば「2万4690円×0.2=4938円」。「単身世帯」であれば「1万5277円×0.2=3055円」が目安といえます。

サブスクの割合が多いと感じたら?

サブスクはサービス料金が安く気軽に利用できるため、知らずに増えてしまうこともあるでしょう。また、ネット上での契約ということもあり、解約方法を確認するのが面倒ということもあるでしょう。

しかし、使っていないサービスを継続すると、ムダな支出が増えるばかりになります。サブスクを契約したときは、契約サイトの情報や毎月の掛金をメモしておきましょう。

さらに、1年に1回は利用頻度、費用対効果を検証して、必要がないと思ったら解約するようにしましょう。サブスクは、解約するまで支払いが発生し続ける「固定費」です。その分、一度見直せば継続的に支出を減らすことができます。安い支出だからといって放置しないよう気をつけましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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