中国が希少金属「アンチモン」を輸出規制対象に 10月にはレアアース管理条例も施行へ

【北京=三塚聖平】中国政府は15日、レアメタル(希少金属)の一種であるアンチモンの関連品目を輸出規制の対象に加えた。半導体などに使われており、日本企業にも影響が出る恐れがある。

アンチモンの関連品目を無許可で輸出することを禁止した。アンチモンは半導体の材料や難燃剤、弾丸などに幅広く使われている。中国は主要生産国で、米地質調査所(USGS)によると昨年の世界シェアは約48%だった。

欧米メディアによると中国政府が8月に輸出規制を発表してからアンチモン価格は高騰した。駆け込みで調達する動きが起きたとみられる。

中国はレアメタルに関する規制を相次ぎ打ち出している。10月1日にはレアアース(希土類)への統制を強化する「レアアース管理条例」の施行も予定する。重要鉱物資源の管理を強めるとともに、対中圧力を強める米国などへの対抗措置の可能性がある。

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